産経関西/産創館広場

会社を成長させたドラッカーの言葉

2014.02.17

玄米と野菜を中心にバランスの取れた手作りの食事を提供するカフェ「実身美sangmi(サンミ)」。運営する株式会社Mijoa(ミジョア、大阪市阿倍野区)の代表取締役、大塚三紀子氏が残業続きの会社員時代に求めた「女性が一人で安心してごはんを食べられるお店」がコンセプトだ。

開業から10年以上たった現在もそのコンセプトは働く女性を中心に支持を集めており、同市内に4店舗、沖縄に1店舗を展開している。

また、オリジナル商品も開発している。第2弾の「酵素ドレッシング」は、一般のドレッシングの成分がほとんど調味料であるのに対し、原料の6割以上に有機玉ネギを使用、酵素を生かすため非加熱にこだわった。すべて手作りで、紫キャベツやショウガ、いちごなど季節ごとのフレーバーが楽しめる。調味料というより生野菜に近い感覚で、「野菜がおいしく食べられる」と好評だ。大阪産業創造館が2013年に開催した「グルメ女子が選ぶ!大阪発『お取り寄せ』ランキングイベント」で総合グランプリを獲得した。

開業当初から人気店となり、従業員が増えていくなど順風満帆ぶり。だが、OLから転身した当時20代の駆け出し経営者の大塚氏は、「人をどう使っていいかわからない」というマネジメント上の課題を抱えていた。先輩経営者たちからさまざまなアドバイスが寄せられたが、結果としてさらに混乱してしまう。

そんな時に出会ったのが、経営学の第一人者、ピーター・ドラッカーの言葉「強みに築け」。この考えを実践しようと決意した。たとえば梅田店の店長に抜擢(ばってき)したのは生命保険の営業出身の女性。飲食業の経験はなかったが、顧客の心をつかむことにたけていたのが理由だ。
できないことを注意するのではなく、得意分野を伸ばすようにしたところ、メニュー開発や調理、写真撮影など各分野に卓越した人材が社内に現れ、会社の急成長につながった。

「自分の理想を追求していく。ただし無理のない範囲で」という大塚氏の想いは社風に浸透している。子供を預け合いながら職場に復帰している女性スタッフが多く、店舗は温かみにあふれている。彼女たちが生み出すサービスや商品は、今後も多くの人々の健康を支え続けていくだろう。

(大阪産業創造館 プランナー 徳中絵美)

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▲有機玉ネギをふんだんに使った酵素ドレッシング。野菜だけでなく、肉や魚、パンにも合うと評判だ

株式会社Mijoa(ミジョア)

http://www.sangmi.jp/