産経関西/産創館広場

アウトドア経験を生かした商品開発

2012.06.04

 生活者の快適生活をサポートする商品開発を行う「TOP PLAN(トッププラン)」(大阪市城東区)。代表の高山公司氏は、トレッキングやカヌー、クロスカントリー、パラグライダーなどを実践する、自他ともに認めるアウトドア派。フィールドワークを企画に直結させ、自らどこへでも出向き、見て触って納得のいく機能性素材を探し求め、「あるといいな」と思う商品を企画・開発し、物づくりから営業まで全て自身で行っている。

 起業前は某大手スポーツメーカーでアウトドアウエアのブランド立ち上げから事業構築全般を担い、最前線で活躍してきたが、「経営職になると主体的に動けなくなるのではないか」と考え退社。自らのアウトドア活動の経験に基づいた商品企画・販売を行うことを目的に、同社を立ち上げた。

 商品には自身の経験と培われた知識を生かした開発へのこだわりが詰まっている。
過去には、アウトドア活動の中から考案した「腰裏構造」(ズボンなどの腰裏に装着。冷やしてはいけないと言われている場所である、お腹・腰まわり)を、快適な状態にコントロールしつつ、体の冷えを軽減するジーンズ(特許取得)を事業提携で生産し、300万本を販売した実績もある。

 そんな高山氏が「夏も冬もエアコンに頼らないエコ生活の実現」をスローガンに掲げ、新たに取り組んでいるのが、からだ環境を快適にする商品開発だ。大手テキスタイルメーカーとの取り組みにより、吸汗・速乾・防汚機能を持ったポリエステル繊維を三層立体構造(3Dメッシュ)にした素材を使った商品には、汗とりキャップ、汗とりベスト、汗とりネックバンド、汗とりわきパッド、ドライソックス…などなどがあり、とことん快適性にこだわったアイテムで、大阪産業創造館が主催する生活者を集めたモニターイベントでも好評を得た。

現在はアンテナショップ「快適工房」(大阪市城東区)をオープンし、自身の経験だけでなく生活者の生の声を商品開発に役立てている。「今後も冷え性や腰痛を抱えている人たちの声を反映した商品で快適な生活を送るためのサポートを行い、社会に貢献したい」。高山氏は語る。熱い思いで作った商品は、これから迎える暑い夏に活躍しそうだ。

(大阪産業創造館新産業創造推進室プランナー 武坂寿夫)

topplan▲アウトドアで得たノウハウで快適なからだ環境を提案する

TOP PLAN(トッププラン)