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金属加工技術とIT融合で新市場開拓

自転車用ラックや販促用ディスプレー、店舗用デジタルサイネージ金具やラックなどの金属薄板鋼板および鋼管加工を行う株式会社甲(かぶと)(大阪市平野区)。創業当初はスポーツ自転車の変速機、照明器具、金属ラックなどの組み立てを行っていたが、その後積極的に自社製品を開発。現在では、1辺が2000ミリメートルまでの金属筐体や電気機械部品について、デザイン設計から、部品加工、塗装、梱包(こんぽう)までを一貫対応するほか、東京、名古屋の大手メーカーのOEM製造にも対応している。

なかでも、自社ブランドである室内用スポーツ自転車ラック「KABUTO99」は、発想力とデザイン力をカタチにした代表ブランドだ。自転車は屋外に駐輪するものという時代に、自室でインテリアを兼ねて保管するという斬新なスタイルを自転車ユーザーに提案し、新たな市場を創出する先駆けとなった。

現在では自転車ショップやインターネット業者、メーカーOEMを中心に、壁掛け式、床置き式、天井床突っ張り式など約20アイテムを販売する。このほかホームセンター用什器(じゅうき)(陳列や展示の器具・機材)、液晶ディスプレー用のマウント金具、移動式太陽光発電架台、医療用検査装置カートなど、アイデアを生かした大小さまざまな開発商品は枚挙にいとまがない。これらは浅利征男社長の発想とデザイン力による創意工夫によるところが大きい。

一方、営業力と提案力を発揮するのが長男の知行専務だ。約20年間、IT業界やデジタルデバイス業界で働いた経験や人脈を持つ知行専務が家業に入ったのは2012年。実は戻って半年で社長が体調を崩したため、昨年1年間は知行専務が陣頭指揮を執り、特にディスプレー業界など新たな分野に積極的にアプローチした。昨春開業したJR大阪駅北側のグランフロント大阪(大阪市北区)や空港向けデジタルサイネージ、官公庁向けのウェブカメラに使う専用ラックを受注した。

「ディスプレー台を作るだけならどこでもできる。IT業界での経験が提案力となり、受注につながった」という。

同社は今後、開発・デザイン力に加え、製造部門のコストや品質を極めていくとともに、ITに精通した製造業という特色を強みに、ハードとソフトの両面での提供を目指していきたいとしている。従来のものづくりを極めることと次世代を見据えたIT関連業務との融合や、「金属プラスα」を軸にした事業展開に注目していきたい。

(大阪産業創造館プランナー 内田貴美代)

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▲甲は3次元のレーザー加工機を活用し、金属はもちろん木やアクリルなど異素材を使った製品も手がける

2014年02月03日
株式会社甲(かぶと)
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