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【ビジネスチャンス倍増プロジェクト】「当たり前のことを当たり前に」 納期と品質は死守

2014.01.09

baner

大型5軸複合加工機を導入した直後にリーマンショックに見舞われ、仕事量が激減したHOSHIKA。新たな取引先を求め、住友精密工業への紹介をマッチングナビゲーターにお願いし、マッチングが実現。以来、油圧ポンプの試作研究品の受注が継続している。

最先端の工作機械を技能者の数よりも多く導入してきた星加氏。そこには「一人が何台もの先進的な機械を扱える多能工化を図り、加工精度・技術を常に高めることで、短納期で高品質なものづくりに対応したい」との思いがある。中でも2008年に導入した大型5軸複合加工機はかつてない額の投資だった。直後にリーマンショックが襲う。仕事を獲得するため、四季報などを頼りにカタログを郵送し、大手メーカーの資材担当者に営業の電話をかけた。

だが、反応は今ひとつだった。そんな時、マッチングナビゲーターの存在を知り、住友精密工業への仲介を依頼した。「公的機関に間に入ってもらい、きっかけさえつくってもらえれば技術には自信はあった」と振り返る。

ナビゲーターの宮崎氏が充実した設備や徹底した技能者教育などの強みをまとめ、住友精密工業の担当者に連絡すると、「会ってみたい」と返事があった。ミーティングの場には、同社油圧機器の事業室から3人が出席し、その場で油圧ポンプの試作研究品の図面提示があり、HOSHIKAへの会社訪問のあとすぐに受注が決定。高い評価を得て、継続的な受注につながっている。

「1回目には遠慮して図面どおり作った」と話す星加氏。2回目以降は、コスト削減、納期短縮につながる形状や精度を積極的に提案。一方で手掛けたことのない加工については貪欲に教えを請うなど信頼関係を構築している。「寸法や納期といったごく当たり前のことを当たり前にできるところが生き残る」と考え、今後も誠実な仕事で強固な関係をめざす。

<マッチングまでの流れ>

2011年5月 ナビゲーターの宮崎氏がHOSHIKAを訪問。強みを事業概要書にまとめる。

2012年6月 HOSHIKAから紹介依頼があった住友精密工業とマッチングの場を設ける。
   同月 住友精密工業の担当者から工場の訪問を受け、試作品の受注が決まる。

2013年 継続的に試作品の受注を獲得している

 

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▲株式会社HOSHIKA 専務取締役 星加 直史氏(左)、大阪産業創造館 ナビゲーター 宮崎 守弘(中)、株式会社HOSHIKA 代表取締役 星加 貴男氏(右)

株式会社HOSHIKA

代表取締役

星加 貴男氏

http://www.hoshika.co.jp/

設立/1957年 従業員数/12名 事業内容/大型5軸複合加工機、ボーリング加工機、CNCマシニング加工機・CNC旋盤加工機など最先端の工作機械に汎用旋盤も併せて保有し、粗加工から最終仕上げまでを請け負う。特に難削材の複雑な加工を得意としている。