プレスリリースの作り方

【プレスリリースの作り方】大手新聞社も評価した!新商品発売のリリースにあわせたある工夫とは?

2018.10.11

「メディアに取り上げてもらえるプレスリリースの作り方」vol.6
元毎日放送記者で、ラジオ報道部長なども務めた大谷邦郎氏がお届けする連載です。

プレスリリースは、お金をかけずにメディアに取り上げてもらえることから、中小企業にとってはかけがえのない“武器”です。それだけに、その特徴を知り、扱い方を学び、日々研鑽してもらいたいものです。
そこでこのコーナーでは、元・経済記者のボクがリリースをメディアに取り上げてもらえるそのポイントを、具体的事例を基に解説していきます。
さぁ、皆さんも一緒に学んでいきましょう!

前号、前々号と「ボツ」リリースばかりを取り上げ、「大谷から学んでも、全く役に立たない」と噂が広がると、ボクは、明日から路頭に迷う可能性もありますので、すいません!今回は、少し自慢させて下さい。

「大谷さんのセミナーを受講して書いたリリースからの掲載率がすごいことになっています。専門書・専門メディアに絞ってリリースを送ったのもありますが、なんと7割近い掲載率となりました」。

このメッセージは、「いろは出版」の 広報担当・園田ほずみさんから頂いたもの。

いろは出版 広報担当 園田さん

おぉ、これは凄い!実際、この夏には某大手新聞に、この会社の新商品が他社の商品との抱き合わせでしたが、大きく掲載されていました。
まずは、そのプレスリリースをご覧ください。

子どもならではの言葉を集めた「こどものことばアルバム」発売のリリースです。見やすいレイアウトに、実例も掲載され、楽しさが伝わってきます。(お兄ちゃんのおしりの穴を見て「なに?くも?」、には、本当に噴き出してしまいました)また、ボクはそんな日があることを知りませんでしたが、5月18日の「言葉の日」に合わせて発売したのもニクイ!エッヘン、どうだ!「ボクも役に立っているだろう」と胸を張ろうと思ったのですが、いやいや、参った。園田さんがメディアに送っていたのは、実はこれだけでは無かったのです。
こちらをご覧ください。

「提案書」です。
これには驚きました。この提案書を、新聞社に送ったと言うのです。

詳しく見ていきましょう。
「子どもの成長を残す」をキーワードにした商品が、4つ並べられています。もちろん、その筆頭には、「いろは出版」の商品が掲載され、一番下には今回の「こどものことばアルバム」が掲載されているのですが、その間に挟まった商品は、2つとも他社商品です。他社商品をメディアに流すとは、まさに奇想天外の「一手」。しかし、新聞社はそのアイデアを参考にする形で、記事にまとめたのです。ですから、ボクは、先ほど「某大手新聞に、この会社の新商品が他社の商品との抱き合わせで・・・」と、少し「残念感」が漂うかのようにが書いたのですが、実は、この「抱き合わせ」こそが、園田さんの狙いだった訳で、その作戦は見事に成功したのです。

ボクは、そんな作戦、1ミリも教えていません。この発想には、ホント脱帽です。う~ん、今回も「大谷の名誉回復」には、程遠いコラムになってしまったのでした。(文/大谷邦郎)

大谷 邦郎氏
1961年、大阪・堺生まれ。 1984年にMBS(株式会社毎日放送)に入社。
大半をテレビ・ラジオの経済記者として過ごし、経済番組の制作にも携わる。その後、ラジオ報道部長、宣伝部長を歴任し、「取材する側」と「取材される側」の両方を経験。そのキャリアを活かし、2016年11月に独立し 「情報発信」や「危機管理広報」などに関するセミナーやコンサルを企業や大学・自治体などで行っている。現在「グッドニュース情報発信塾・塾長」。
著書:『関西唯の人 〜仕事を楽しむ人の図鑑』(星湖舎)等

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