「躊躇せんのが信じられへん」って、上司に言われます(笑)
ビルの屋上にロープを結び、それを命綱にして吊り下がりながら、鳩の侵入を防止するネットを張ったり、鳩が止まるのを防ぐ器具などをセットしていく。
この作業に従事するのは日本鳩対策センター株式会社の21歳の女性、荒木さん。
同行する田口さんとネットの位置を入念に確認し、慎重に留め具に固定していくまなざしは真剣そのもの。
もとは同じグループの別会社で、清掃業務をしていた荒木さん。
ある日、他の部署の仕事を見学する機会があり、ロープに吊り下がる田口さんを見て、「カッチョイイ!これやりたい」と上司に直談判。異動後すぐに、練習は1回だけで現場の8階建てビルの屋上から降りた。
「できる!という感じで、怖さより楽しさが勝ちましたね。最高で20階建て60mくらいの高さも経験しました。男性社員には、全然躊躇せんのが信じられへんって言われます」と屈託なく笑う。
3年目になるこの仕事は、形状の違う建物ごとに適した鳩対策を考えて提案したり、施工していくところが難しいが、「それも楽しい」とのコメントも頼もしい。
目標は、先輩の田口さん。「努力家で、わからないことは理解できるまで調べ、何でも自分でやろうとするところがスゴイ。ロープワークなどの動きを観察して、バレないようにマネしてます」と、また笑顔。
休日は、ショッピングをしたり、趣味のマクラメ(手芸)でコースターなどを作る。将来、建築模型士の資格を取って建築設計の仕事に就きたいという大きな夢もある。
(取材・文/工藤拓路 写真/福永浩二)
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