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【ロングインタビュー】好きなことを見つけ、一歩ずつ前に。

2015.10.09

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―ご主人には相談されたのですか。

相談はしていません。人からお金を借りたりしているなら相談するけれど。すべて事後報告ですね。まさか主人も会社を起こすとまでは思ってもいなかったみたいです。主人は、働いても、働かなくともどっちでもいいと。私が楽しく笑顔でいてくれたらいいよ、と言う優しい主人でした。留守にしても何も言わないし、子育てや家事を全部おしつけることもない。それはありがたかったですね。

主人がいて生活できる基盤があったからこそ、起業もできました。もしそれがなければ、まず目先の稼ぎを考えなければいけませんから。やりたいことを一番にできたということにすごく感謝していますし、同じ境遇にある女性なら、そのチャンスを最大限生かしたほうがいいと思います。どうしても留守にするときは、子どもは母の家に泊まらせたりしています。私がいないことは慣れっこです。

子どもには「大学出たら家を出なさい」と言っています。自分のことは自分でしか幸せにできないもので、他人は自分を幸せにしてくれません。結婚しても自分で自分を幸せにする術を持っておかないといけないと思うんです。趣味であれ子育てであれ仕事であれかまいません。

―ずっと目標を持ち続けてきました。次の目標は。

10年後の50歳でのIPOをめざしています。うちの会社は家事という目に見えないサービスを売っていますが、そういう実態のないサービスの仕事に対する世の中の評価はまだまだ低いままです。女性が持っているノウハウを生かした会社がまず認められるようになりたいのでその通過点としてIPOを考えています。そのためには裾野を広げていかなければなりません。

今、お子様向けに整理収納のすばらしさや大切さを伝えるプログラムをつくっています。また今後増えていく高齢者向けのサービスも検討中です。住まいを整えることの大切さをさまざまな世代に伝えていきたいと考えています。

―起業をめざす女性にかけてあげたい言葉はありますか。

こんな私でも起業できるということをまず伝えたいです。ぜひ、好きを形にしてほしいですね。ただ好きなのは趣味で、趣味なら楽しく趣味で終わらせてないといけない。ビジネスにしていきたいと思うのであれば、覚悟は必要です。

まだまだ女性経営者は、軽くあしらわれる風潮があります。お嬢ちゃん扱いで、趣味の一環でやってるんちゃうか、くらいに思われるんですね。そんなときには、「絶対に大きい会社にして見返してやろう」という気持ちになります。(笑)

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(取材・文/山口裕史 写真/内山光)

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→「こんな私でも」。他人任せにしない人生、着実に築く。

株式会社ベイルインテリア

代表取締役

金城貞美氏

http://bail-interior.com/

事業内容:インテリアコーディネート、整理収納、セミナー講師の3事業を展開。インテリアの知識、ノウハウを生かした「美しい整理収納」サービスが順調。