スポーツ事業で笑顔社会をつくりたい
「スポーツとは社会貢献事業であり、地域活性化事業である」との考えから、スポーツに関わるさまざまな事業を展開しているのが有限会社スポーツ・アイ(大阪市中央区)だ。同社の事業領域は多岐に渡る。大会運営サポートや、総合型地域スポーツクラブへのコンテンツおよびプログラムメニューの企画提案から運営、選手マネジメントなど、スポーツからイメージされやすい事業だけにとどまらない。競技団体への組織マネジメント支援、野球を通じた国際交流事業や、幼児対象のスポーツ英語という新しい教育のサービス化など、既存のスポーツの枠組みを大きく超えた事業を展開してきた。これはスポーツツーリズムやイベントの事業経験豊富なスタッフが得意分野を持ち寄り、相互に補完することで、着実に事業領域を拡大できた同社だからこその展開。スポーツの事業化プロフェッショナルの集団といえる。
同社の企業理念は「スポーツは笑顔社会をつくる」。幼児期に多くのスポーツを楽しく体験できる場を提供することが大切と考え、サッカー、野球、バレーボールなどを一堂に楽しめるキッズスポーツフェスティバルを昨年夏に開催した。また、人気のジェイボードやブレイブボードなどを同時に楽しめるロードボード大会も開催。ルールを制定し、安心や安全を保護者に提供することで、単なる遊びから競技性を持たせることに成功するなど、既存のスポーツコンテンツにとらわれない新たな試みにも取り組む。
「スポーツもホスピタリティ産業のひとつであると捉えているからこそ、子供たちや参加者の笑顔につながる事業を展開できている」と野球キッズスクール担当の原田和昌氏は語る。これまでの実績をベースに、協業でスタートさせるのが「スポーツビジネスアカデミー」。今年4月にはスポーツビジネスの事例をもとにマーケティング講座を開講する。近畿大学の廣田章光教授(マーケティング論、イノベーションマネジメント論)らの学術的観点からのアドバイスも踏まえ、実践で使える知識を企業の中核を担う社会人対象に提供する。2004年の立ち上げから10年目を迎え、同社の新しい“社会貢献”の展開に目が離せない。
(大阪産業創造館 シニアプランナー 塚田義)
▲男の子も女の子も一緒に楽しめるキッズベースボールスクール
有限会社スポーツ・アイ