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女性社員がいきいき働く姿が全社員の刺激に

2014.02.07

女性社員の活躍が業績を支えている会社は多い。キンパイ商事では複数の得意先を男性の営業担当と女性の営業事務がペアとなって担当している。得意先を回る営業担当に対し、営業事務は内勤で得意先からの問い合わせや注文に応える。

だが、販売する商品は、消防用ホースや救助工作車を扱う消防用品から、テロ対策機器をも含む災害対策用品まで専門的で幅広く、商品知識を覚えるまでに数年はかかる。「得意先の質問に答えられず泣きながら電話をしていた営業事務の女性スタッフが3年も経つと営業担当を差し置いてあなたでないと注文したくないと言われるまでになる」そうで、「得意先から信頼されているという実感こそ働き続ける原動力になっている」と分析する。

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同社では「できるだけ長く働き続けてほしい」という思いのもと、すべての従業員を正社員として採用。成績優秀な営業担当が表彰される時には、裏で支えた営業事務の女性スタッフをバックアップ賞として称えることも忘れない。

こうして成長していく女性社員は結婚、育児で休職することがあってもほとんどが復職している。保育園の送迎が必要な期間中、限られた時間で効率的に仕事を片付けるために改善・工夫、努力する姿勢は「他の社員に大いに刺激を与えている」という。社員同士が集まる懇親会や部門ごとに開く食事会の場は子連れOK。

子どものことを心配することなく参加できるのも「ごく当たり前のこと」だ。現在、同社では50代、40代の2人の女性が課長として営業事務チームを引っ張り、30、40代の5人の課長代理が後に続き、若い社員のロールモデルになっている。

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▲営業事務を担当するのはすべて女性。「こういう商品ある?」「いつ納品できる?」と言った問い合わせにてきぱきと答える。

キンパイ商事株式会社

代表取締役社長

小川 博氏

http://www.kinpai.jp/

設立/1979年 従業員/67名 事業内容/消防用ホースのほか救助工作車、救助用機材、救助服など防災関連用品の販売。これらの製品を製造する帝国繊維の100%子会社。