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【あぁ、麗しのファミリービジネス】Vol.3「起業はカッコいいけど、親の会社を継ぐのはカッコ悪い??」

大学で「家業と向き合う」というコンセプトで事業承継をテーマにした講座を行っています。
家業を継いだ現役社長を授業に招いて、世代交代にまつわる体験を学生がシェアさせてもらうことで、社会に出る前に一度、家業を継ぐ人生について考えてみてもらおうというもの。

家業を継ぐことに消極的な学生に話を聞いてみると、「起業ならしたい」と言うのです。経営者になることには興味はあるけれど、親の会社は継ぎたくない!?その理由を尋ねると「なんとなく」という、なんとも曖昧な答えが返ってきます。今度はなぜ起業したいのかと尋ねると「ゼロから立ち上げるのはカッコイイ」とのこと。要するに、若い彼らは起業も家業もイメージだけで捉えちゃっているわけです。

でも、あのユニクロだって山口県の商店街にあった父上の洋品店を柳井社長が継いだところから始まっています。洋品店というベースがなかったら、もしかしたら世界企業のユニクロは誕生していなかったかもしれない。「起業ならしたい」という学生君たちに具体的な事業計画があるならともかく、漠然と起業を考えているだけなら、家業をベースにした新しいビジネスにも興味を持って欲しいところ。

そこで、先代から引き継いだ資源をもとに、新規事業や業態転換を手がけた先輩経営者の事例を紹介しているのですが、親の商売をそのままのやり方で継ぐのが後継者の仕事と思い込んでいた学生の表情が、見る見るうちに変わっていくんです。

もちろん親から引き継ぐものの、中には負債を抱えていたり古い経営体質だったりとマイナス面もあります。とはいえ、どんな事業でも利用できる経営資源があるのはアドバンテージ。一見保守的に見える長寿企業の多くは、先代から引き継いだ価値をもとに新しい挑戦を重ねています。逆に言うと挑戦し続けないと企業は100年も続かないのかもしれません。創業者・後継者に関係なく、経営者として生きていくには自ら時代を切り拓いていく「起業家精神」が大切なんですね。

 

yamano

2012年12月10日
大阪産業創造館
山野 千枝

本紙「Bplatz press」編集長。数多くの中小企業を取材する中で、家業を受け継ぎ事業を展開する経営者の生き様に美学を感じる一方、昨今の後継者不在問題を憂いて「ファミリービジネスの事業承継」をテーマに、現役の後継社長とともに関西学院大学、甲南大学で教鞭をとる。実家も四代続くファミリービジネス。

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