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金網・線材の三次元加工に特化 研究機関向け飼育器から 家庭用ザルまで幅広く対応

2013.12.09

金網製品、金網加工製品全般の開発・製造を行い、50年以上の社歴を重ねるワタヤ金網工芸。最近はステンレス、線材製品、その他加工製品などの引き合いも増え、各種ステンレス溶接やプレス加工、板金加工、パンチング加工、ステンレスにナイロンやウレタンをコーティングするなど、守備範囲はかなり広い。

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その中でも、同社の主力事業はステンレスやアルミなどの金網製の厨房付属品。業務用から家庭用まで多品種、大量・少量生産に対応可能だ。「実は、某大手コンビニのフライヤーバスケット(揚げ物調理器)はうちの商品です」と和田谷氏。安定した品質と耐久性で、約4万個の納品実績を誇るという。

もうひとつの主力製品は、大学や製薬会社などの研究機関、獣医師向けの飼育ケージ。特注品や細かな要望にも臨機応変に対応でき、ステンレスのラックと箱物の一体ものや複合化したオリジナル製品の製作も請け負う。医学や医薬品、食品研究・開発に必要な動物実験用のケージやネット、ウサギやラットの排泄物が自動で掃除される機能付ケージ、野犬捕獲器など、多種多様な製作実績を誇る。某製薬会社と共同で開発したウサギ飼育器では特許も取得済みだ。

「納期厳守、不良を出さないのは当たり前。うちの強みは社員一人ひとりが持つ提案力」と語る同氏。図面どおりに仕上げるだけでなく、時には工程やコストについても提案する。大量のケージが必要となるペットホテルからの注文には、同社の医療用ケージでの経験が生きる。

昨今では、WEBを通して個人からの注文も増えた。「イメージを形にする作業は一般の方も同じ。うちに頼んでみようと思っていただいたお客様が満足する製品を作りたい」。大量生産から1点物の製作依頼まで、柔軟な対応力で金網・線材加工の先端を走る。

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▲『ゆで麺カゴ』や『フライヤーバスケット』など、小型の厨房機器から製薬会社の大型オリジナル洗浄機の製作まで、徹底した品質管理がメーカーからの厚い信頼を得ている。

 

株式会社ワタヤ金網工芸

専務取締役

和田谷 吉徳氏

http://www.kanaami.jp/

創業/1948年 従業員数/15名
資本金/1,000万円
「今後は、金網加工だけでなく金属や樹脂等との複合品加工にも積極的にチャレンジしたいです」。