「面白くて変なこと」をともに追いかけてきた名コンビ

大阪産業創造館プランナー 中尾 碧がお届けする

社長だって一人の人間、しんどい時もあります。そんな時にモチベーションの支えとなり、「一緒に頑張っていこな!」と声をかけたい“人”または“モノ”がきっとあるはずです。当コラムでは社長のそんな“相棒”にクローズアップ。普段はなかなか言葉にできない相棒に対するエピソードや想いをお伺いしました。
 

【 vol.16 】株式会社人間 ~「面白くて変なこと」をともに追いかけてきた名コンビ

筆者が初めて株式会社人間を知ったのは2年前。同社が企画した架空の会社を題材にしたブラック企業体験イベントだった。

インパクトの強い社名と、とても考え抜かれた内容に圧倒され、こんなイベントを作ることができる会社の代表と、支える相棒の人柄に強い興味を持った。

念願かなった訪問当日、花岡氏とともに取材に対応したのが「相棒」ならぬ「相方」、山根シボル氏だった。

 
2人が出会ったのは専門学校時代、18歳の時だ。同じクラスの上、当時はまだ珍しかった個人ホームページを持つという共通点があっただけでなく、何よりも2人とも「面白いこと」に貪欲だった。

すっかり意気投合した2人は放課後にチーム「人間」を結成し、面白いことを追求していく。

就職活動時には2人で岡持ちを持って会社を訪問し、同じ会社に入社した。平日はしっかり働き、土日に「面白い」と思える企画や制作物を作り、発表。各地のイベントにも出て、インターネットの世界でもどんどん話題となった。

その後はいったん別々の会社(花岡氏はフリーランス、山根氏はWeb制作会社)に勤めながら活動を続けていたが、30歳を目前にしたある日、花岡氏が山根氏に「面白い会社をつくろう」と声をかけた。山根氏は即答し、株式会社人間が始まった。

 
2010年に共同代表で株式会社人間を設立。

翌年にはインターネットで大きな話題となったWebサービス「鼻毛通知代理サービス チョロリ」をリリースし、2人は「笑い」が「仕事」となることに気づいた。

その後もインパクトが強い作品を数々発表、「面白さ」を突き詰めた型破りの内容に、大手企業を中心に「カタい」と思われる業種からも依頼が多い。

 
面白いことが大好きな2人だが、会社での役割は異なる。

会社を人間に例えると、花岡氏はプロデューサーとしてプロジェクト推進や経営全般といった会社の「心臓部」を担い、山根氏はさまざまな企画を生み出すアイデアマン、いわゆる「脳」の部分を担当する。

お互いできない能力を持っているからこそ、難しいと言われる共同代表であっても一度も喧嘩することなく運営してきた。

喧嘩だけではなく、2人だけで飲むことも無いという。プライベートはお互い一切干渉しないという有名お笑いコンビの話を思い出させる。

価値観が同じだからこそ、喧嘩も2人飲みも必要がないのであろう。

 
2人の最近の課題は、会社をもっと面白くさせること。そのため、お互いで「面白い」の感度に対しては一層シビアになっている。

「面白くなくなったらコンビ解散!」。言葉は厳しいが、そう言う花岡氏の目には山根氏への大きな期待がこもっている。

「自分たちが住んでいる大阪ぐらいは面白くする」という思いを胸に秘め、2025年に開催する大阪・関西万博に向かって、2人は今日もお互いを磨き合っている。

 

左から花岡氏、山根氏

 
(取材・文/大阪産業創造館マネジメント支援チーム プランナー 中尾 碧)

2021年05月24日
株式会社人間
代表取締役 花岡氏
代表取締役 山根 シボル氏
事業内容/面白くて変なアイデアで考えられた企画/コンテンツ制作/広告制作

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