【プレスリリースの作り方36】控えめな“付け足し”が効果を生んだ事例


「メディアに取り上げてもらえるプレスリリースの作り方」vol.36

元毎日放送記者で、ラジオ報道部長なども務めた大谷邦郎氏がお届けする連載です。

プレスリリースは、お金をかけずにメディアに取り上げてもらえることから、中小企業にとってはかけがえのない“武器”です。それだけに、その特徴を知り、扱い方を学び、日々研鑽してもらいたいものです。そこでこのコーナーでは、元・経済記者のボクがリリースをメディアに取り上げてもらえるそのポイントを、具体的事例を基に解説していきます。さぁ、皆さんも一緒に学んでいきましょう!

 
「毎月掲載」から「不定期掲載」となって、今回が初めてのこのコラム。
ですので、前回から少し間があったのですが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大は収束の兆しを見せるどころか、依然猛威を振っています。皆様、大丈夫ですか?
やはり世間の関心は、この「コロナ禍」ですよね。医療関係者の皆様の献身的な活動には、本当に頭が下がります。

そうした中、確か3月だったと思いますがサンソウカンの面談の席で、看護師の方から、5月に「ナースサミット」なるものを開催するとお聞きしましたので、「それは、メディアは関心を寄せるに違いない」「急ぎプレスリリースを作って、メディアに送りつけよう」と申し上げたところ、時間の無い中、頑張って作られました。

しかし!!
改めて看護師の皆様のご苦労を痛感したものの、「そうはいっても……」という“やり取り”を繰り返すことになったのです。
まずは、そのリリースをご覧戴きましょう。

 

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いや本当に、短期間で、よくここまでまとめられたと思います。ただ「こうしたイベントを開催しますよ」ということを伝えるだけでなく、このイベントを開催するその背景を、データも交えて紹介されておられる点は、非常に評価できますよね。

それにしても、医療・福祉業界の精神障害による傷病手当の請求件数・支給決定件数は、各業種の中で最多!というデータは、なかなか衝撃的でした。しかし「やっぱりコロナ禍で!」という見方は間違い。
だって、2017年・18年のデータなのですから。コロナ禍以前から、医療業界のストレスは“半端ない”ということです。

さぁ、そこで、もう一度、リリースの冒頭部分・キャッチフレーズの部分をご覧下さい。「コロナ禍でさらに」という文言が、実に控えめに“付け足し”のように記載されています。

そうなのです。実際、後で付け足していただいたのです。主催者側は「コロナ禍だけが原因じゃない」「医療業界にそもそも存在する問題なのだ」ということをアピールしたいので、当初は、この文字はありませんでした。
そこで、「そうはいっても」「まぁ、まぁ、入れるだけ入れておきませんか」と、最終版は、このような形になったのです。

 

 
実際、取材は入りました。だからといって、その文字があったから……とは決して思いませんが、出来ることは何でもしておきたいというのが、ボクの正直な感想です。しかし、後日主催者からこんなメッセージが。

「会議中盤、予想外にもコロナ禍の影響を切実に語り始めた看護師がいました。まさにトップ画像の通りの展開となり、私たちが驚いた次第です(笑)」。

まぁ、結果オーライということで、ご容赦下さいませ。

 
(文/大谷邦郎)

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大谷 邦郎氏
1961年、大阪・堺生まれ。 1984年にMBS(株式会社毎日放送)に入社。
大半をテレビ・ラジオの経済記者として過ごし、経済番組の制作にも携わる。その後、ラジオ報道部長、宣伝部長を歴任し、「取材する側」と「取材される側」の両方を経験。そのキャリアを活かし、2016年11月に独立し 「情報発信」や「危機管理広報」などに関するセミナーやコンサルを企業や大学・自治体などで行っている。現在「グッドニュース情報発信塾・塾長」。
著書:『関西唯の人 〜仕事を楽しむ人の図鑑』(星湖舎)等

2021年05月20日
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