ドローンを駆使し、空から無限の可能性に挑む

 
「誰も見たことのない景色が見れるんです。本当に楽しい!テンション爆上がりです」。

そう言って笑顔を弾けさせるのは、ドローンによる空撮と映像制作を主力事業とする株式会社大光の大野氏。同社が撮影した映像は映画やテレビ番組などで使用されているほか、大阪・関西万博のPR映像の中でも用いられている。
高い撮影技術を持つ同社は、完全防水仕様をはじめとした特殊な機材も数々保有し、特殊撮影にも特化している。

 

 
大野氏は子どものころから水泳に打ち込み、大学時代はライフセーバーとして活動していた。卒業後は商社に就職し、神戸に赴任。6年が経った頃、須磨海岸で知り合いのライフセーバーに出会った。そこから大野氏の人生が大きく動き出した。

「会社員として何気なく過ごしていたことに、『これでいいのだろうか』という思いが浮かんできたんです。同時に、学生時代に打ち込んだライフセーバーの活動をもっと多くの人に知ってもらい、水難事故をなくしたいという思いも強くなってきました。そこで、転身を決めました」。

 

代表取締役 大野勝男氏

 
大野氏が選んだ仕事はフォトグラファー。ライフセーバーの活動を写真で伝え、普及や啓発に取り組んだ。また、「水に関連することが自分の強み」と位置づけ、水中写真家として世界の海で野生生物を撮影して回った。フォトグラファーとしてのキャリアは約21年におよび、次第に映像の依頼も受けるようになった。そして社会にドローンが登場する。大野氏は、「ツールの1つとして」ドローンを導入。その可能性に魅了され、技術を磨いていくことで現在の事業を構築していった。

 

 
ライフセーバーとしての経験を活かして大野氏は今、ドローンやロボットを使って水難事故を防ぐ事業の実用化に向けて取り組んでいる。衛星からの情報やドローンによる映像を組み合わせ、より少ない人数でより広い範囲を見守ることができる「次世代水難救助システム」を開発中なのだ。
さらに同社では、建物などの空撮映像を3Dモデル化し、過去のデータと照らし合わせることで建物の傷みや傾きを検出するサービスにも取り組んでいる。

 

 
OCA大阪デザイン&ITテクノロジー専門学校で動画総合演習の講義も行う大野氏は「ドローンは今、撮影のツールという範疇を超え、社会の安全・安心を守るツールになろうとしている」と指摘する。ましてドローンを扱うには責任を伴い、機材も決して安くはない。
「このことをしっかりと理解したうえでチャレンジすれば、ドローンは本当におもしろい。ルールを守ってドローンへの信頼を高めながら、切磋琢磨していきたいですね」。

 

© 大野 瑚子

 
(取材・文/松本守永)

2021年05月17日
株式会社大光
代表取締役  
大野 勝男氏
事業内容/空撮、4K映像製作、建物などの点検・検査、3D測量、ドローン開発、など

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