摩擦圧接加工で、コストダウン革命を巻き起こす!

「摩擦接合(圧接)加工」の技術で取り引き先を拡大させている精密工業株式会社。1972年創業の同社は、段ボール製造機やフィルム巻き取り機など産業用ロール&シャフトの製作をメインに行っているが、今回着目する摩擦接合加工を扱うのは社員49名のうち15名が在籍する接合事業部だ。

摩擦接合とは金属の材料をすりあわせ、その時に生じる摩擦熱によって接合する方法。同社に摩擦接合機が導入されたのは、船用エンジン部品に使用されている冷却配管の製作のためだった。

円柱状の棒(丸棒)同士を接合する摩擦接合機は、機種ごとに対応できる太さ(径)が異なる。そのため機械を増設し、現在では8㎜径から120㎜径のものまでの丸棒の圧接が可能だ。

特に同社が得意とするのは、アルミニウムとステンレス、銅とアルミニウムといった溶接が困難とされる異材の強度を保ちながら圧接できること。多様な大きさに対応が可能な機械を導入し、培ったノウハウを活かしながら他社との差別化を図ってきた。「摩擦接合は何千本行っても同じ製品ができることが溶接に勝るメリット」と中島氏。

摩擦接合機の専門メーカーの販売代理店の役割も担うことから、顧客からのニーズに応える中で感じた改善点などをフィードバックし、よりよい機械の開発に活かしてもらっているという。

摩擦熱を熱源とする接合法のため、溶接棒や溶剤などを要せず、特別な開先加工を必要としない。

強度試験も随時行い、品質保証体制を確立している。圧接した部分を90度曲げる「曲げ試験」で強度を確かめ、大きい製品の場合は分割して20か所ほどを曲げる。顧客の前でも実際に試験を行うことで信頼性を高めている。

今、新規開拓する上で力をいれているのは、材料販売や産業機械製造する企業から「削り出して作っているもの」の情報を集めること。例えば、「シャフト(柄・軸)とフランジ(連結部品)を、丸棒から削り出して形にしている」という情報があれば、「フランジとシャフトを別々に作って摩擦接合し形状を整えれば、材料費と加工費が安くなる」と大幅なコストダウンをアピールしている。

「まだ摩擦接合加工による強度の高さや経費節減の魅力があまり知られていないため、伸びしろは大きい。今後は土木建築業界への進出を加速したい」と山本氏。「建築には溶接で行うものが多い。強度の高さ、均一のものを作ることができるという摩擦接合加工の魅力をアピールし開拓していきたい」と意気盛んだ。

接合事業部長兼総務部長 中島 和之氏(左)、接合事業部係長 山本 剛氏(右)

(取材・文/工藤拓路)

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2019年03月28日
精密工業株式会社
接合事業部長兼総務部長 中島 和之氏
接合事業部係長 山本 剛氏
事業内容/ロールシャフト製作及び研削加工、摩擦圧接(接合)加工等

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