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子どもの適性を早くに見極め“夢育て”を応援

2018.01.26

幼児教育教室と小中高生対象の塾を運営する中村氏。子どもたちと向き合う上で大切にしているのは「本来持っている能力を育て、伸ばすこと」だ。そのために幼児のうちに特性を見抜くことの重要性を説く。

「かずが好きな子どもは数字に強くなるトレーニング、ことばが得意な子どもは本をより速く読めるトレーニング、手先が上手に動く子どもはハサミを使うトレーニングを」といった具合だ。

子どもたちと接し、普段の様子を見続ける中で、妨げる要素があればそれも早期に直し、鍛え、才能が花開くための土台をかたちづくる努力も怠らない。たとえば視野が狭い子どもにはビジョントレーニングを、ストレスに弱い子どもはメンタルトレーニングを、といったように。

「どうすれば子どもたちの夢を育てられるのかを考えていく中で、世の中にすでにある教育手法もどん欲に取り込んでいきました」。実際に中村氏が学んだり、調べた教育プログラムの数は200以上に及び、「その中からいいところを足して」いくことで独自のプログラムができあがった。

そして、このようにしてつくりあげたプログラムを広く役立てたいと、その中から全ての基本となる診断プログラムをこのほどパッケージ化した。

プログラムではまず、子ども本人と親に問診をしたうえで「ことば」「かず」「ちえ」「直観力」「知識」「運動」「IQ」「EQ」「DQ」「ビジョントレーニング」の10項目についてテストを行う。その結果をグラフ化して何が得意で何が苦手かを見極めやすくし、一人ひとりの適性に合った教育プログラムが組めるように導く。

「一律教育になじめない多くの子どもたちを目の当たりにしてきた」と話す中村氏はまず、支援学校やフリースクールに通う子どもたちのために使ってほしいと考えている。また、展示会に出展したところある企業の担当者からは「新入社員を育てるために活用してみたい」という声ももらった。

そして「最もこの診断結果を知ってほしいのは実はお母さんなんです」と中村氏。「親の子どもに対する一方的な希望や期待が親子関係をゆがめているのを何度も見てきました。あなたはあなたらしくていいということに早く気付いてほしい」。

今後は子どもとどう向き合うかを伝えるマザースクールも開きたい、と思いを語る中村氏。ツールをより活用しやすくするため、これまで22年間にわたって約5千人の子どもたちと接する中で培ったノウハウを詰め込み「子どものための夢育て」を応援していく。

代表取締役 中村 美保氏

(取材・文/山口裕史)

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中村 美保氏

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