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「車が空を飛ばない限り道路はなくならない」現場を支える特殊車両

2016.11.08

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道路の舗装や補修、維持に関わる機械を一貫して生産する範多機械。主力製品のアスファルトフィニッシャーにおいては約40年の歴史を持つ。専門は大量生産に向かない小型機で、13種類ほどのラインナップの中には年間生産10台という機種も。

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「公共投資が減少し、多品種少量生産ゆえに大手メーカーの参画もほぼありません。専門メーカーとして、当社ならではの一歩先をいく製品を作りたいと考えています」。

一歩先をいく顧客サービスも立ち上げた。車両にGPSを搭載し、全国の同社車両の稼働状況を見える化。トラブルがあれば直ちに現場を特定して駆けつけ、稼働の多い車両には事前にメンテナンスを施す。

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また、現場で働く人の環境や安全性の向上にも取り組んでいる。事故防止はもちろん、においや音、埃や熱への対策を施した製品を提案。水の力を使ったウォータージェットは、「粉じんや音、振動が大きかった従来の破砕機に取り替わる」と国交省によるNETIS(新技術情報提供システム)に登録した。

見慣れた「道路」であっても時代や現場は変わる。変化を先んじて読み取り、新しい製品につなげるのが真髄だ。

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▲アスファルトフィニッシャー・・・加熱されたアスファルト合材を路面に敷き、平らにならして舗装する。同社の顔にふさわしいハンタブルー色の車両は幅2.35m~4.5mまでの舗装が可能。日本ならではの狭い道路などで活躍する一回り小さなエメラルドグリーンの機種も。

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▲搭乗式スクレーパ・・・防水層といった路面の下にある層を薄く削り取る、同社の新たなラインナップ。ディーゼルエンジンならではのパワーと国産ならではのきめ細かなメンテナンスで、今後の活躍が期待されている。

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▲路面切削機・・・路面を補修する際に、敷設してある舗装を削り取る機械。マンホールなどの周囲を
その形状に沿って円く削るさらなる小型機も。事故を防ぐため、触れるだけで停止できる安全バーが車両全面に取り付けられている。

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▲凍結防止剤散布車・・・主に寒冷地の一般道や高速道路で活躍する、道路の凍結を防ぐ為の薬剤を散布する車両。薬剤を塩水と混ぜ散布する湿式の大型車と、薬剤をそのまま散布する乾式の小型車が揃う。

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▲常務取締役 営業本部長 福井 昭夫氏

(取材・文/衛藤真奈実 写真/福永浩二)

範多機械株式会社

常務取締役 営業本部長

福井 昭夫氏

http://www.hantak.co.jp

事業内容/道路機械及び設備の製造販売据付 

資本金/9千万円 

従業員数/177名 

設立/1955年