≪講演録≫起業家サポートDay!基調講演 ボーネルンド

あそび時間の減少と、あそび方のわからない親の増加

いま、世界中で子どものあそぶ時間が減り、日本の子どもが一番身体を動かしていないというデータもあります。これは、大人が便利さを追求するあまり、子どものあそび場や時間を奪ってきた結果。あそぶ時間の減少が、子どもの体力やコミュニケーション能力、ひいては学力低下の大きな原因になっています。

さらに、大人にも変化がありました。「自分の子どもと、どうあそんでいいかわからない」という親御さんが増えてきたのです。そこで私たちは、これからはあそぶ時間を提供することが必要だと感じ、第3の事業である「あそび場の開発・運営」に取り組みます。

親子の室内のあそび場「キドキド」、室内あそびに屋外あそびを加えた「プレイヴィル」、未就学児とその母親のための「トット・ガーデン」は全国に計28カ所。合計来場者数が年間350万人を超えるようになり、ボーネルンドが子どものあそび専門企業として、やっと認知されるようになりました。

大阪のグランフロントにもある「キドキド」は、6ヵ月から12歳までの子どもが多様なあそびを親子で体験できる室内の遊び場。「キドキド」で蓄えた知見を活かして、保育園、幼稚園、こども園、医療施設、住宅関連施設、スポーツ施設、小学校の校庭など、さまざまな場所であそびの環境づくりを行っています。

3つの世界経済危機を乗り越えて

創業から40年間、大きな流れとしては順調に見えますが、「もうダメかもしれない」と思ったことは、一度や二度ではありません。なかでも困難だったのは、3つの世界経済危機に遭遇したとき。特に1997年頃の金融危機では、世界中の海外メーカーを訪問して日本の状況を説明し、商品代金の支払いを遅らせていただくように頼みました。

企業の使命は、社会にどう貢献し、存続し、成長し続けるかです。そのためには、確固たる理念、それを体現する人と商品、資金を回し続けられる仕組みづくりや、信頼関係、人脈が欠かせません。

「あそびを通して、子どもの健やかな成長に寄与する」というゆるぎない理念があったからこそ、私たちはそれを追い求めることができたのです。

(取材・文/花谷知子)

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2017年06月15日
株式会社ボーネルンド 
代表取締役社長  
中西 弘子氏

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