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「こんな私でも」。他人任せにしない人生、着実に築く。

2015.10.09

金城さん010

Be a individual lady。社名の「ベイル」には自立する女性が集まる会社に、との思いが込められている。

「とくに精神的自立こそが大切。他人任せにしていては幸せになれない」と金城氏自身、自立を模索し続けてきたこれまでを振り返る。

父親が自営業だったこともあり、「いつかは自分の力で仕事をしたい」と思っていた。大学卒業後ハウスメーカーに就職するもなじめず1年で見切りをつけた。以降、「30歳までにやりたいことを見つけ、40歳で会社を興す」ことを目標に、「派遣と契約社員の旅」に出る。

結婚、出産を経た後インテリアの仕事に興味がわき、インテリアコーディネーターの専門学校に通った。

フルタイムの仕事と育児の時間をやりくりすると、夜中の3時に起きて勉強するしかなかった。その後就職した家具販売会社では店のチーフを任された。優秀な成績を上げたが、インテリアを生かした次のステージに進みたいと思い5年で退職した。

手を抜けない性格があだになったのは2人目を出産し、委託でモデルルームをコーディネートする仕事をしていたころ。ある朝、突発性難聴を発症していた。「提案から見積もりまですべて自分でやって自分の仕事として勝負したい」と思い、独立を決めた。

ブログを毎日発信し自分のブランディングに努める一方で、「まずひと月10万円稼ぐ」という無理のない目標を立てクリアした。「インテリアを組み合わせたワンランク上の美しい整理収納」が利用者に喜ばれるうちに気づいたのは「自分ばかりを売り込むのではなく思いを広げること」。

目標通り40歳で会社を興し、現在は5人の整理収納アドバイザーらとともに順調に仕事を増やしている。

「こんな私でもここまで来られた」と話す金城氏は夫への感謝も忘れない。「家事や子育てを私におしつけることなく、私がやりたいようにやらせてくれた。それができたのも夫の経済的基盤があればこそ。

好きなことがあって、覚悟があって、経済的基盤もあるならそのチャンスを生かさない手はない」と起業のすゝめを説く。次なる目標は「50歳でIPO」だ。

整理収納サービスでは、昨年のべ200軒を訪問した。

整理収納サービスでは、昨年のべ200軒を訪問した。

子育てをしながらフルで働いてきた経験から子育て中の母親でも働きやすい環境をつくっていきたいと考えている。

子育てをしながらフルで働いてきた経験から子育て中の母親でも働きやすい環境をつくっていきたいと考えている。

(取材・文/山口裕史 写真/内山光)

誌面では紹介しきれなかったロングインタビューはコチラ
→好きなことを見つけ、一歩ずつ前に。

株式会社ベイルインテリア

金城 貞美氏

金城 貞美氏

http://bail-interior.com/

インテリアコーディネート、整理収納、セミナー講師の3 事業を展開。インテリアの知識、ノウハウを生かした「美しい整理収納」サービスが好評だ。