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【ロングインタビュー】近代印刷の歴史と共に築き上げたものを自ら壊し、変革する

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1924 年、創業者・森澤信夫氏が「写真植字機」を開発。それまで500年以上続いてきた活版印刷の歴史を塗り替える画期的な発明だった。以来今日に至るまで、技術革新にいち早く対応し、「文字」と共に歩んできた。

―写真植字機をつくる機械メーカーとして出発したのですね

写真植字は読んで字のごとく「文字を写真として映し込み、版をつくる」技術です。鉛でできた文字の「ハンコ」にインクをつけて印刷する活版とは違い、文字の大きさを自由に変更できることが特長なんです。日本語の文字は、漢字もかなも正方形に近い形。そのため、英文字よりも写真植字に向くという背景もありました。

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―転機はありましたか?

創業以来、手動写植機メーカーとして歩んできましたが、1980年に英国ライノタイプ社と提携して合弁会社を設立しました。ライノタイプ社は電算植字機のメーカーで、文字入力をコンピュータで行う電算写植機へのシフトは、創業者が開発した手動写植機を葬り去ることを意味します。創業社長はやはり、寂しいことだと言っていました。しかし、電算がこれからを創る技術だと分かれば、そこは潔く決断する。それがモリサワの信念だったのです。

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―日本語フォントの開発について教えて下さい

アドビ社から、日本語の書体を2種類ほど協力してほしいと要請があり、パソコンで使われるデジタル日本語フォント(書体)の開発に乗り出しました。1987年のことです。これにより、自社の書体を外部に公開し、オープンマーケットへの展開を果たすことになりました。

それまでは写植機を導入する際に書体も合わせて提供する形だったので、どんなユーザーがどのように書体を使っているかを把握できていました。オープンマーケットに出ていくと、それが全く掴めなくなり、リスクもある。しかし、社内のオープン志向は強く、積極的に進めていくことになりました。その後、DTP(デスクトップパブリッシング)ユーザーから「もっと書体を増やしてほしい」とご要望を頂き、それに応じる形で書体が増えていったのです。

メッセージの内容や伝えたい相手、媒体にあわせて豊富な書体を提供できることが強み。

メッセージの内容や伝えたい相手、媒体にあわせて豊富な書体を提供できることが強み。

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2015年04月09日
株式会社モリサワ
代表取締役社長  
森澤 彰彦氏

事業内容/デジタルフォント(書体)の開発・販売を行うフォント事業、組版をはじめとしたソフトウェアの開発を行うソフトウェア事業、印刷機材および情報通信システムの販売を行うソリューション事業の3部門で事業を展開する。

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