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業界異例の大ヒット!発想の転換で生まれたサラダ感覚の漬物

白菜やキュウリといった定番野菜だけでなく、トマトを投入したカラフルな漬物「野菜が摂れる10品目」。一見、カット野菜のようなパッケージデザインで、それまで漬物とは縁遠かった若い女性や子どもなどの層の取り込みにも成功した。

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販売価格は298円。スーパーで売られる漬物の中心価格帯が100~198円であることを考えると少し高めだが、この価格設定にこだわったと松下専務は振り返る。

「カット野菜の売価を考えると決して高い価格ではない。安心安全はもちろん、中身、デザイン、ボリューム感、今の市場を変えられるような商品価値の高いものをめざした」。売価の高さもあり、最初の売り込みでは苦戦を強いられたが、一社高い関心を示してくれるスーパーが現れた。大々的に売場を仕掛け、野菜の高値も追い風となり大ヒット。

その成功を見た他のスーパーからもオファーが相次ぎ、新規取引も拡大した。「社員総出で工場に入っても生産が間に合わなくて。これほどのヒットになるとは予想もしていませんでした」。

5年前に開発された前身の商品「国産野菜8品目の浅漬」が不発に終わったため、社内的にも疑問視されていた同製品。20代、30代の社内の若手を中心に刷新された開発チームは、野菜の選定から見せ方、売り方にまでこだわった。「既成概念を取り払い、野菜を食べてもらう製品として改めて開発しました。だからパッケージには『漬物』の文字さえないのです」。

創業から118年目を迎える同社。独自の野菜の仕入れネットワークと加工技術を活かし、今後も漬物という概念に拘らず、野菜加工の可能性を追いかけていく。

大ヒット商品が出にくいと言われている漬物業界で、異例のヒットとなった「野菜が摂れる10品目」(写真左)。野菜ジュースやサラダのようなパッケージデザインで、それまでの漬物のイメージを変えた。右の写真は5年前に開発された前身の商品。

大ヒット商品が出にくいと言われている漬物業界で、異例のヒットとなった「野菜が摂れる10品目」(写真左)。野菜ジュースやサラダのようなパッケージデザインで、それまでの漬物のイメージを変えた。右の写真は5年前に開発された前身の商品。

発売は2013年。最初に販売してくれたスーパーでは、専用のスペースを設け、POPなどで大々的に商品をPR。ほどなく大量発注が相次ぎ、工場はフル稼働。

発売は2013年。最初に販売してくれたスーパーでは、専用のスペースを設け、POPなどで大々的に商品をPR。ほどなく大量発注が相次ぎ、工場はフル稼働。

(取材・文/北浦あかね)

2014年12月10日
株式会社天政松下
専務取締役  
松下 雄哉氏

明治29年創業の漬物製造卸。国内契約農家から仕入れた野菜を用い、標準化・規格化した工程で安心安全のものづくりを行う。

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