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補修用バルブで独立独歩の道歩む

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発展途上国でとくに重宝がられているのが丈夫な日本車。古くなった部品を交換しながら大事に長く乗り続けられることが多い。日本精機はその海外向け補修用エンジンバルブ専業メーカーで、「ドクロ」ブランドとして広く知られる。

創業者である髙橋氏の父は当初、国内自動車メーカーの新車向けにバルブを製造していたが、事業が親会社の意向に振り回されることに耐えかね、外国車向けの輸出へシフトチェンジ。その後、日本車メーカーが海外生産するようになると各国で日本製バルブが求められるようになり、日本車向け補修用バルブに特化していった。

国内にバルブメーカーは7社あるが同社以外のほとんどが国産新車向けを手がける。国産車メーカーの恩恵を受けた他メーカーに置き去りにされかけたとき髙橋氏はあらためて自社の強みを考え直した。達した結論は「世界に知られるようになったドクロブランドにしかできないサービスをすること」。そして掲げたのがWe are your factory」。商売の窓口である世界各国の部品輸入商からの注文を100本という小ロットからでも受け付けた。輸入商が来日したときは社員が総出で国旗を振り、出迎えた。

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バルブの製造工程は10を超え、かつ多品種少量生産だけに1日に30回を超える段取り換えの作業が生じることもある。「機械と機械の間にいる人間がいかに気を利かせられるかが大事。だから、お互い思いやる気持ちがない人間はいらない」と語る。思いを共有する社員が残り、若手社員の定着率も高い。「若い社員が、『自分のつくったバルブの分だけ車が元気によみがえると思うと楽しい』と言って働いてくれているのが本当に嬉しい」。髙橋氏は独立系で歩んできたことの価値を今しみじみと感じている。

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紙面では紹介しきれなかったロングインタビューはコチラ
「独立系メーカーとして生き残る」 http://bplatz.sansokan.jp/archives/3075

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関西大学 商学部 2回生 勇 春彦さん
大企業に依存するのではなく、「独自のブランド力を高める」という方針でニッチに狙いを絞るという「これぞ中小企業の生き残り戦略」を実現されているのが印象的でした。工場では、各工程の従業員の方が後ろの工程の方に迷惑をかけないようにとそれぞれ責任感を持って働いておられました。社長曰く、「バルブ生産はバケツリレー」。前後の工程が密接に結びついて、それぞれの担当者の方がベストを尽くしている現場を実際に見学させてもらい、社員同士の信頼がやっぱり大事なんだなぁと感じました。
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(取材・文/山口裕史 写真/福永浩二)

2014年09月09日
日本精機株式会社
代表取締役  
髙橋 祐子氏
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