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国内縫製にこだわり 紳士礼服アパレル復権

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川辺氏の祖父が船場で黒専門の生地屋として創業し、父がその生地を使ってタキシードや燕尾服など紳士礼服の製造卸を始めた。紳士服チェーンを得意先に持ち、一時は紳士礼服卸業界で2位の規模にまで拡大した。だが、1990年代後半になるとかげりが見え始める。

川辺氏が入社して知った財務内容はぼろぼろだった。「今までの商売のやり方ではあかん」とフォーマルスーツ専門のネットショップを1998年に出店。「卸と違って膨大な在庫を持つ必要がなく、返品もない。自分たちの責任でリスクを負える」。

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フォーマルスーツといえば紳士服売場の中でも隅に追いやられる存在だがネットなら全国の顧客が相手になる。毎年、売上げを5割ずつ増やし、父の会社から独り立ちした。だが、2005年ごろ伸びが鈍る。大手紳士服店がネットショップを始めていたのだ。今度は実店舗の出店を決めた。当初は鳴かず飛ばずだったが、毎日のように礼服に関するキーワードを散りばめながらブログで発信すると来店客が増えた。

2008年以降、結婚式場の運営に転じた父の会社から縫製工場、物流倉庫、卸部門を譲り受けた。縫製部門は安価な海外製との厳しい競争で辛抱の時代が続いたが、競合である中国製品は人件費増による単価アップが顕著で、優位性が増しつつある。現在はOEMの受注も増えており、工場部門はフル稼働状態だ。心配していた若い人材の確保も「手に職をつけたいと考える若者が多く、服飾専門学校からの希望者が多い」と手応えを感じている。「かつて、紳士アパレルメーカーが軒を連ねていたが、現在は、うちを含め2~3社だけ」。祖父の作った事業をファミリーで支えていく」と、礼服周辺業界でそれぞれ活躍する父、きょうだいと力を合わせ祖業を守り抜く。

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紙面では紹介しきれなかったロングインタビューはコチラ
「大阪の縫製業を末代まで守り抜く」
http://bplatz.sansokan.jp/archives/3074

shuzaishimashita 関西大学 商学部 2回生 篠原 梨沙さん
「めざすは、紳士服づくりの聖地、谷町復活!」と熱く語ってくださった川辺社長。早い時期からネットビジネスをスタートさせたり、谷町界隈の中小企業を盛り上げる活動を率先して行われていたり、抜群の行動力に刺激を受けました。「若者にはぜひ海外へ行ってほしい!海外に出てこそわかる日本の魅力に気づいてほしい」という素敵なメッセージもいただき、ものごとを広い視野で見ることの大切さを実感しました。

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(取材・文/山口裕史 写真/福永浩二)

2014年09月09日
株式会社NFL
代表取締役   
川辺 友之氏
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