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異分野の発想盛り込んだライフジャケット

2011年に発生した東日本大震災を機に、全国的に防災意識が高まっている。南海トラフ巨大地震の可能性があることから、特に津波対策は関心が高い。そんな中、ファッションブランドなどのライセンス代理店業のほか、OEMを中心とした服飾雑貨の企画・製造・販売を手掛けてきた経験から、津波などの水難事故対策用のリュック一体型ライフジャケット「TSUNA GUARD(ツナガード)」を独自開発したのが株式会社ネスト・ジャパン(大阪市中央区)だ。

下出谷治彦社長は阪神淡路大震災で被災しており、「自分の命は自分で守る」ことの大切さを痛感した。

ツナガードの最大の特長は、水難用ライフジャケットと避難用リュックが一体型になっている点だ。津波などの際の救命と、その後の避難時の生活の助けとなる。背負ったリュックが水面に浮かぶと顔が水につかってしまうため、浮かばないようにあえて浸水性のある生地を一部使用。リュックのショルダー部分には、水を感知すると約10秒で膨らむ携帯用小型炭酸ガスボンベが内蔵されておりライフジャケットになるなど、さまざまな個所に培ったノウハウが盛り込まれている。

また、従来の非常用リュックはデザイン性がなく、屋内での常備が前提のため、他の用途に使われることはほとんどない。同社のリュックはアウトドアなどにも使ってもらえるよう、デザインにも気を配った。

この製品は、息子である良治氏が中心となって営業活動を展開中。自ら防災士の資格を取得し、各地で開催される防災イベントの出展を通じて、自己防災を呼びかける活動にも取り組んでいる。当初は一般家庭向けを想定していたが、企業の防災・減災対策が進められていることから、沿岸地域に工場を持つ企業や老人ホームなどに防災用具としての設置を提案している。現在は沿岸地域にある火力発電所の従業員や、水門の開閉を行う港湾作業員向けに導入する企業が増えてきている。同社の技術力を生かした今後の展開に期待が高まる。

(大阪産業創造館 プランナー 松原美華)

 

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▲独自開発のライフジャケットについて語る下出谷治彦氏(右)と下出谷良治氏(左)

 

2014年03月31日
株式会社ネスト・ジャパン
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