タッチレス技術で新しい社会を創りたい!32歳エンジニア社長の挑戦 | PaylessGate株式会社

【起業家図鑑】大阪産業創造館 創業支援チームのプランナーが月替わりで起業家を紹介する連載コラム。起業を志したキッカケや、困難に直面したとき乗り越えた方法、また事業を軌道に乗せるために必要なことなど。一歩先をいく先輩起業家の体験談をプランナー目線で紹介します。

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【起業家図鑑】vol.22 タッチレス技術で新しい社会を創りたい!32歳エンジニア社長の挑戦

電車の改札やイベント会場などで、受付処理が進まず長蛇の列ができる…という場面に遭遇した人も多いのではないだろうか。

そんな課題を解決するため、スマホなどの端末をポケットから出す必要もない「タッチレスな本人認証システム」を開発し、受付や決済システムに活用する…そんな事業を展開しているのがPaylessGate株式会社だ。

代表の足立安比古氏は、大手電機メーカーで技術者として経験を積み、起業に至った。

 
足立氏の起業のきっかけは少年時代、自分に出したひとつの問いにあった。

「なぜ人は生きているのか?」

シンプルに考えると、生物の使命は次世代に子孫を残すこと。でも、人間の役割はそれだけではない。人間は子を残す以外にもさまざまな形で次世代の社会に多かれ少なかれ影響を与えているのでは…と思い至った。

そして「次世代の社会づくりのために、技術力で貢献したい」と理系分野に進み、大学では物理学を専攻。学部卒業後も日本やアメリカの大学院で研究開発に携わることに。

 
その後入社した大手電機メーカーでは、5年間で50件もの特許を出願するなど、技術者として着実に実績を積んできた一方で、革新的で成果が見込まれる研究でも事業化されないこともあったり、研究者でいるうちは事業自体を主導できないという歯がゆさを感じていたという。

そして、自ら開発した技術を活用したタッチレスな本人認証システムを事業化させることを決意。2018年PaylessGate株式会社を起業する。

代表取締役 足立氏

自らの技術を事業化するべく情報収集する中で、大手企業や投資家との繋がりを得るため、大阪産業創造館で開催される第46回IAGベンチャーサポート発表会にエントリーし、審査を受けて最終発表会に登壇。IAG委員からもアドバイスや大企業への紹介を得ることができた。

その後もベンチャーキャピタルや大企業を巡り資金調達や事業提携を模索する中で、大きな投資を受けるためには、この技術を実際に活用するエンドユーザーのニーズをリサーチすることが求められた。 

 
そこで、自社事業として小規模なビジネスセミナーで、少ないスタッフでも効率の良い受付ができるアプリを開発することに。参加者は、当日会場を訪れ受付を通過するだけでチェックインできる。

利用者は無料で利用することができ、スマホをポケットや鞄に入れておくだけでスマホ本体を取り出す必要もない。1台目は無料で、2台目からは利用する団体などの主催者に課金される仕組みだ。

2019年に実際のセミナー現場で10件の実証実験を行い、いずれも十分な成果が出た。また、「リリースされたら導入したい」という見込み客を100団体ほど獲得できたことからVCや投資家からの資金調達に成功、アプリ開発に拍車がかかった。 

 
IAGハンズオン支援プログラム2019おおさかベンチャーチャレンジFund&funにも採択され、開発や広報面で支援を活用しながら今年3月のリリースとなった。現在も、利用者(イベント実施団体)を募集中である。

この技術によって未来はどう変わっていくのだろうか。まだ足立氏の挑戦は始まったばかりである。

 
(取材・文/大阪産業創造館 創業支援チームプランナー 春田 千尋)

2020年03月05日
PaylessGate株式会社
代表取締役  
足立 安比古氏
事業内容/タッチレスペイメントシステムのシステム研究開発、ライセンス、アプリ開発

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