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足裏の感覚を測り、糖尿病を早期発見

2013.07.08

40歳以上の男性の内3人に1人がその予備軍ともいわれる糖尿病。日本の医療費を圧迫する原因になっており、その予防、進行抑制が大きなテーマとなっている。同社が開発した「足底感覚評価装置」は、足の裏に当たる接触子が5ミクロン(1000分の1ミリ)~5ミリの範囲で動き、どの時点で感知するかを見て、糖尿病の進行度合いを測る装置だ。「接触子を使った機器の開発をある医学研究者にぶつけたところ、それなら糖尿病に応用したら」とアドバイスを受けたところから開発がスタート。糖尿病は多くの場合、早期に足に感覚障害が表れることから生まれた新しい着眼点だった。

試作機を作り、健常者と糖尿病患者で検証したところ、反応時間と進行度合に明らかな相関性が見られた。測定台の高さは当初 
20センチあったが実用性を高めるため5センチにまで抑え、細かな精度を出すためのプログラム開発に時間を費やした。医療関係者からの反応は上々だった。「現在、進行度合を測定する手段は指先注射のみ。痛みがあるためだれも受けたがらない。注射の代用ができる測定装置として期待は高い」と吉村氏。

医療機器は薬事法上の認可が得られるまでのハードルが高いが、当局からは、医療現場からのニーズもふまえ、審査手順の速い「改良医療機器」として申請することを勧められた。夏には大学病院での臨床研究が始まり、結果次第では来年中にも商品化できそうだ。 「医療現場で普及が進んだ後は、一般家庭用でも商品化し、体重計の一機能としていつでも手軽に測れるようにしたい」と、すでに未来を見据えている。

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▲「足底感覚評価装置」。被験者は駆動部が組み込まれた台の上に乗り、動きを感知したらボタンを押す。

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▲装置を開発・製造する工場。データ分析のためのプログラムも開発している。

株式会社飛鳥電機製作所

代表取締役

吉村 眞一氏

設立/1974年 資本金/1,000万円
従業員数/8名 事業内容/電子機器の設計製作。制御盤の製造からスタートし、現在では駆動、制御、センサー部を組み合わせた液晶パネル検査装置をはじめとする各種検査装置を製造している。