「すべきこと」×「やりたいこと」で飛躍

企業が抱える課題に沿ったデータを内外から集め、分析、加工して、意思決定に役立てるビジネスインテリジェンス(BI)ソフトを10年前に扱い始めた。「ビッグデータという言葉さえ出回っていない頃。無料でのデータ解析をお願いしても断られるばかりだった」と森本氏は不遇の時期を振り返る。

同社が扱ったのは米国のベンチャー企業が開発したBIソフト。オープンソースを強みに米国企業で急速に採用が進んでいたが、実績を重視する日本企業の壁は高かった。

日本語版マニュアルを作り、地道に営業を続け2年目にしてようやく大手企業に採用された。2013年には「Data Analysis for Everyone!」というビジョンを定め、データ解析、機械学習の各種ソフトウエアを導入する企業にそれを扱うためのスキルとノウハウも併せて提供。「だれもが当たり前にデータを分析して活用できる」を掲げ、主要取引先には国内の名だたる企業が名前を連ねるまでになった。

メーカーに勤務していた25歳の頃に自分年表を作成し「20代は自分への投資をし、30代でやるべきことを見つけ、40代で事業を大きくする」という目標を定めた。

中小企業診断士の資格を取得し、その後貯金を全額はたいて英国へMBA留学した。留学中に「まずは起業してみる」という周囲の考えに触発された。帰国後、日銭を稼ぐために始めた自営のコンサルティング業で年収1千万円を超えたが、ITをビジネスソリューションに生かす事業にこだわり、エンジニアと2人で創業に踏み切った。

以降、在庫管理システムなど単発の仕事を手がけるも鳴かず飛ばず。無報酬の時期が1年余り続いた。BIソフトに出合ったのはその頃。「それまで多くの細かい仕事を手がけていたからこそ、このビジネスは潮流に乗るという直感が働いた。何よりITの力で人が気付かないことを見せられるデータ分析の面白さにひかれた」と「Should(すべきこと)」と「Want to(やりたいこと)」を一致する大切さを説く。

来年は自社で独自に開発した機械学習ソフトウエアをリリースする予定だ。10年間の経験とノウハウを詰め込んだソフトはだれでも直感的に使える操作性を重視。「Data Analysis for Everyone!」を今度は日本から世界へ発信していこうとしている。

(取材・文/山口裕史)

2018年01月09日
株式会社KSKアナリティクス
代表取締役  
森本 好映氏
事業内容/統計・機械学習を活用したデータ分析サービスなど

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