ペットショップではありません、飲食店です
【起業家図鑑】
大阪産業創造館 スタートアップ支援チームのプランナーが月替わりで起業家を紹介する連載コラム。
起業を志したキッカケや、困難に直面したとき乗り越えた方法、また事業を軌道に乗せるために必要なことなど。一歩先をいく先輩起業家の体験談をプランナー目線で紹介します。
【起業家図鑑】vol.9 ペットショップではありません、飲食店です
西長堀駅近くに店舗を構える「僕とイヌ」。
出迎えるのは、看板犬「シトラ」をモチーフにした看板。
提供するのは、ビアジャッジ資格を持つ店主が選んだこだわりのビールと日本酒と、お酒に合った料理です。
名の知れたクラフトビール専門店で働いていた熊木さんですが、開業をめざすにあたって、物件の探し方、お金の借り方など必要な情報・知識が不足していると感じ、相談した飲食店経営者がたまたま「あきない虎の穴」の卒業生だったことから、自身も講座への参加を決意しました。
講座の度に不動産屋から提示された物件情報を持参し、講師である現役飲食店経営者の意見を聞き、いい物件かどうかを見極める一方で、専門家の指導で数値計画を作成、家賃として支払える上限金額と借りる必要がある金額を把握しました。
講座が終わるころにはここだという物件が見つかり、希望通りに資金調達も完了。
2016年11月、準備万端で開業を迎えました。
しかし、現実は甘くありません。
開業してすぐに人の問題が勃発。せっかく雇ったスタッフがいなくなり、新たに採用をする必要に迫られ、想定外のコストがかかってしまいました。
しかし、ピンチはチャンスと考えた熊木さんは、おいしい料理をつくるシェフを雇い入れ、ビール専門店の中では料理がピカイチという評価を得て、お客さんを増やすことに成功しました。
開業後半年以上経過した現在も、試行錯誤の真最中。
お客さんに喜んでもらうため、もっといい店になるために、熊木さんは今日も元気に皆さんをお迎えしています。
(取材・文/大阪産業創造館 スタートアップ支援チーム プランナー 浜田 哲史)
飲食店開業の登竜門「あきない虎の穴」
飲食店を開業するために必要な基礎知識を学ぶ講義から、実店舗でのロールプレイングまでを行います。さらに仕入れ先や金融機関の紹介まで、飲食店の開業に必要な情報・ノウハウをすべて網羅したプログラムです。