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「100やって3つ成功すればいい」父のチャレンジ精神に自分らしさを

まさかの白羽の矢 決断したのは「半ば勢い(笑)」

父が創業したホテルに弟が後継者として入社してましたし、それまで自分のことを後継者候補として考えたこともなかったので、私は楽しくOL生活を送っていました。ところが父と弟が経営方針が折り合わず、弟が退職することに。突然、私に後継者の白羽の矢が立ったんです。

「会社に来てほしい」と父から言われたときは、すでにカプセルホテル業の全盛期は過ぎていました。私も大企業で管理職として働いていて毎日が充実してたし、父はすでに60歳を迎えていました。「もうやめたらいいやん、売却したら?」と廃業を勧めました。でも、父は自分がつくり上げたホテルを手放したくないのか、しょっちゅう電話がかかってくる。最後は根負けし、「これも親孝行や」と半ば勢いで(笑)決断したんです。

2007年に入社し、最初の苦労は接客でした。「いらっしゃいませ」が言えないんです。サービス業の現場で働いた経験がない私にとって、わからないことだらけ。とにかく従業員に教えてもらいながら、少しずつ現場に慣れていきました。次第に要領がわかってくると、今度はいろんな疑問がわいてきました。「どうしてこのやり方をしてるの?」と聞くと、返ってくるのは「昔からやっているから」。つまり、自分たちで考える習慣がなかったんです。それからは「なぜ?なぜ?」を連発(笑)。でも次第に能動的に動いてくれる社員も増え、ずいぶん風土が変わりました。

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勝負に出た新規事業で勇気をもらった支配人の言葉

入社して約1年半後、女性専用カプセル事業を提案しました。しかし父は大反対。昔は女性専用カプセルが軒並みつぶれたらしく、「絶対失敗する」と。でも東京は満室のカプセルも多く、「時代は変わっている」と提案を続けました。当時、男性フロアの空きが目立っていて、ホテル全体の稼働率を上げなくてはいけないのは全社的な課題でした。父も反対しながらも、独自で調査をしたらしく、「やってみよう」ということになりました。

まず、フロアの全面改装に取り組みました。例えば、オートロックを導入したり、おしゃれなインテリアに改装したり、アメニティグッズを揃えたり。女性スタッフも楽しみながら参加してくれました。

こうして2010年5月にオープンしたものの、お客さんが入らない日々が続きました。判断が間違っていたのかと不安でしょうがなかった。でもそのときに、父の代からいる支配人が「オープンして半年や1年は思ったようにお客は入らないもの。ここは辛抱や。がんばろう」と声をかけてくれたんです。心強かったですね。その言葉通り、オープンして1年後、宿泊サイトの評価が上位で安定し始めたころから客足も一気に伸びてきました。

あれほどワンマンだった父が、ある日を境に「もう会議には一切出えへん」と公言し、現場にも顔を出さないようになりました。父なりのバトンの渡し方なんだと思います。「100やって成功するのは3つ、チャレンジしなさい」という父の言葉を大事にしていきたいものです。

2011年12月10日
サンプレ株式会社
専務取締役  
佐藤 可奈氏

1985年創業。従業員25名。心斎橋駅から徒歩5分のカプセルホテル(サウナ)&ビジネスホテルを運営。

女性専用カプセルも展開、充実のセキュリティと清潔感あふれる設備で女性一人でも安心して宿泊できる。

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