「クレームつぶし」で生き残りつつ、次の戦略を考える
【今夜のお客様】
株式会社福井しすてむさーびす 代表取締役 福井 務氏
イケダ:業界的には厳しい状況だと思うけど、毎日お忙しそう。これっていいこと、よね?
社長:うーん…。ありがたいことに下請けの仕事が多いから、工場の稼働率は高いけど、利益率の面からみたら、やっぱりしんどい。目の前のことに追われるだけじゃなく、未来に向けての戦略を考える時間を作らなあかんのはわかってるねんけどな…。
イケダ:下請け企業ならではの課題に直面してるのね(涙)。それにしても、依頼が多いのは発注元からの評価の高さだと思うけど、会社としての強みをぜひ聞きたいわ。
社長:親父の代から支えてくれている技術者たちが、「クレームつぶし」に真摯に取り組んでくれているのが要因かな。うちは「伝票」という商品の特性上、キレイな画質で勝負するようなカラー印刷とはまた違う。印刷の濃淡が均一っていう技術も必要やけど、社内システム上のプリンターで問題なく使えるかもすごく大事。お客さんがストレスなく使えるように現場での技術改善を重ねてきたことが、安定受注につながってると思う。
イケダ:高付加価値化が難しい商品の中にも技術者の誇りが詰まってるってことね。日本品質って、ホント、そういう現場改善の積み重ねの結果なんだなって、改めて思ったわ。
社長:お客さんからの要求にはしっかり応えてきたけど、自分たちから新しい価値を提案しにいくのは苦手。早く何か手を打たないと、と焦ったりもして。
イケダ:「下請け脱却」ってよく言うけど、事業を継続できていることにもっと自信を持っていいと思う。その上で、やらないといけないことも見えてきてるんだから、今はそれで十分すごいと思うけど。
社長:そうやね。最近はSNSが発達して、関係性も構築しやすくなった。そういうコミュニティを通じて、マーケティングにも少しずつ力を入れていこうと思ってる。
イケダ:そう思います!経営者の最重要使命、「ゴーイングコンサーン(事業継続)」を応援しています!