気軽に履ける、メイド・イン・ジャパンの靴
【今夜のお客様】
有限会社ディレクション 代表取締役社長 松岡 繁正氏
イケダ:調子いいみたいじゃない♪松ちゃんの靴、引き合いが多くて生産が追い付かないって聞いたけど?
社長:そうやねん。信頼できる職人さんは限られてるから生産量は簡単に拡大できひんし、でも依頼にはできる限り応えたいし。職人さんには稼働率120%で頑張ってもらってるわ。
イケダ:質と量の両立って難しいわね。
社長:「こんなややこしい靴つくってアホやな(笑)」って玄人に認められるのが理想やねん。ウチの靴は一枚革でつくるのが特長やねんけど、取引先のセレクトショップのオーナーが、「足が疲れへんし、もうこの靴しか履けへんわ~」って褒めてくれてん。そういうのを聞くと、「そらめちゃくちゃこだわってるしな」とニンマリしてまう(笑)。
イケダ:こだわりが伝わるって本当嬉しいことね。でもそんなにいい靴だったらお高いんじゃない?
社長:1万円前後かな。質を落とさずコストを下げるために、つくり方を工夫してんねん。靴づくりでいちばんコストがかかるのは実は木型。サイズをM/Lの二つに絞ることでコストを抑えたわけ。日本製でも気軽に履いてほしいからなぁ。
イケダ:それにしても男性の松ちゃんが女性用の靴をデザインするって難しくない?
社長:うちで働く女性スタッフの反応が一番のマーケティング指標かな(笑)。自社商品なのに自分で買いたくなる靴かどうか。安くつくって安く売るファストファッションの時代が続いたから、ホンマ長い間苦労したわ。でも最近ようやく日本製の価値が見直されるようになって、僕らのようなメイド・イン・ジャパンにこだわる企業にもチャンスが来たんかなって思うわ。欧米のマネをするのではなく、日本独自の価値を表現できたらいいなと。
イケダ:ディティールにこだわって、「自分がイイ!」と思う製品を追求する日本のモノづくりってホント素敵。消費者の目も肥えてきて、人と違うオリジナル性を求める人も増えているし、本当にビジネスチャンス到来だと思うわ。忙しいと思うけど、また飲みに来てね♪松ちゃん。