接地バランスを改善する足首装着ベルト
足の外側から内側にテーピングをする要領でベルトを引っ張り、マジックテープで止める。
実際に装着してみると、足の外側に偏っていた接地のバランスが内側に傾き、足の裏全体で地面を捉えるのを実感できる。1年前から発売した「アシベルト」。外反母趾や歩き方に起因するひざの関節痛、腰痛などに悩む人からプロスポーツ選手まで愛用者が増えている。
足の接地バランスを改善する靴の開発者と5年前に知り合ったことが販売のきっかけだった。「その靴を周囲の人に履いてもらったところ、ありがとう、楽になった、と言われて、これは商売になると感じた」。足の裏には親指の付け根に母趾球と呼ばれるふくらみがあるため、どうしても外側(小指側)に負荷がかかる。このため歩き方のバランスが崩れ、関節痛や腰痛を誘発する。「土のように柔らかい地面の上なら問題ないが、コンクリートやフローリングが増えたことで苦しむ人が増えた」と古賀氏は分析する。このメカニズムに着目し、足の裏全体がバランスよく接地できるように靴のソール自体に工夫を凝らし、室内用に足首用ベルトが開発された。
当初は靴の販売に注力していたが、「靴に比べてベルトは世の中にない商品だけに注目される」とアシベルトで攻勢をかけ、靴にも誘導を図る。アシベルトの製造はカーブや起伏を持つステッチのミシン作業を職人技に頼るため量産はかなわないが、地道にそして着実に販売増を狙っている。
現在の整体院を使ったルートに加え、販路も拡大していく予定だ。
▲外側から内側に強くベルトを引っ張って装着することで接地バランスを保つ「アシベルト」。
▲代表取締役社長 古賀 昌則氏