産経関西/産創館広場

ワクワクしながらネットで学習を

2013.01.14

シェアウィズ

新しい土地を訪れるとき、地図を見るだけでワクワクとした感覚を覚えるものである。

 株式会社シェアウィズ(大阪市鶴見区)は、「学習を冒険に変える」というコンセプトのもと、学ぶ過程やカリキュラムを可視化したいわゆる「地図」を使いながら学ぶ無料インターネットサービス「ShareWis(シェアウィズ)」を提供している。まさに旅をするようなワクワクした感覚で学べるのが特長だ。

 学生時代から起業を志していた社長の辻川友紀氏は、前職の大手外資系企業時代に自らが学んだ知識を生かして仕事をする中で「みんなが持っている小さな知識をもっとうまく共有することができれば、社会を大きく動かすことができるのではないか」と感じていた。

 その後、ビジネスモデルの構築を始め、2011年に大阪産業創造館の起業支援スペース「立志庵」へ入居。翌年2月に創業し、3月には「情報通信ベンチャービジネス発表会」において特別賞を受賞、さらに11月にはeラーニングに関する革新的なビジネスモデルを表彰する日本e-Learning大賞でビジュアルナビゲーション部門賞を受賞するなど注目を浴び、その後も順調にサービスを拡充している。

 サイトの特長は「知識の地図」と呼ばれるそのデザインだ。各カリキュラムが分野ごとに島のようにちりばめられ、自分が学んだ過程が一目で認識でき、次々と繋がっているカリキュラムをゲームのように進んでいくことができる。

 12年12月には新たにスマートフォン・タブレット端末用のアプリ版をリリース。約1カ月でユーザー数は一気に2倍以上に増えるなど、手応えをつかんでいる。現在は、塾や企業などの法人に向けたシステム販売に着手しており、さらには英語版サイトの展開も予定している。

 より継続的に利用してもらえるよう、常に“学び”と“遊び”のバランスを意識しながらサービス開発を心がけているという同氏。「楽しく学びながら、知識の地図で繋がる新しい学びとの出会いを提供することで〝ここに来れば新しい何かと出会える〟と思ってもらえるようなサイトにしたい」と語るその目はまさに冒険をする少年のように輝いていた。

(大阪産業創造館 プランナー 門田知久/2013.01.14現在)

株式会社シェアウィズ

http://share-wis.com/