理想のスポーツ合宿を提供
一流からアマチュアの選手まで、アスリートたちの競技生活に生じるさまざまな問題を解決することを、事業として手掛けるのが、株式会社「ランブリッジ」(大阪市北区)だ。
余吾由太社長は、元独立リーグの野球選手だった経験をいかし、アスリートに対するサポート事業を通じて、それまで自身を育ててくれた家族や仲間や地域に貢献しようと起業した。
社名は「何かをつかみ取る」の意味を込めた「RUN」と、「架け橋(BRIDGE)」に由来している。
現役時代に所属していた愛媛マンダリンパイレーツは地元密着型のチームで、地方自治体の職員や学校のOBからの紹介で野球以外のスポーツで活躍するアスリートに出会うことが多かった。
この経験がスポーツ界全体のことを考えるきっかけになったという。
引退後は、大阪の旅行代理店に転職。通常の業務以外に、個人的に依頼される「スポーツ合宿」の企画を手配したところ、アスリートにとっては痒(かゆ)いところに手が届く、きめ細やかなサービスを提供できることに気が付いた。
野球をはじめ、サッカーやバレーボールといった人気のあるスポーツから、ラクロスやハンドボールなど、ややマイナーなスポーツの選手まで幅広く交流する中で、「選手たちが抱える課題やニーズを、もっと解決できる仕事ができるのでは」と思い立ち、事業化した。
事業開始後は、さらに選手たちとの交流が拡大。スポーツ合宿の企画を軸に、さまざまな試みも始めた。
得意の野球では、兵庫県の独立リーグの兵庫ブルーサンダーズと交流。プロ・アマの壁を取り払い交流戦を実施するなど、日本の野球界にイノベーションを起こしている〝立役者〟でもある。
2020年の東京オリンピックを控え、知名度の高いチームやスター選手のスポーツ合宿を誘致するほか、未来のスポーツ界を支える子供たちとアスリートの交流イベントなども計画している。
「自社がプロデュースできるコンテンツを使って、地域を盛り上げるための提案をしていきたい」(余吾社長)
アスリートの夢や目標、思いを具体的な形にする理想のスポーツ合宿をめざし、余吾社長は“ビジネス”というフィールドを駆け回っている。
(大阪産業創造館プランナー 長川勝勇)
▲理想のスポーツ合宿をめざす余吾由太社長(右)
株式会社ランブリッジ
会社設立/2015年3月 従業員数/2名 所 在 地/大阪市北区中津1―10-1―3F 事業内容/スポーツ合宿・遠征の企画手配、スポーツコンサルティング、スポーツ海外留学の斡旋、プロスポーツチームのサポート