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【事業承継相談窓口の舞台裏】連載vol.5

段ボール製造業の新居紙器株式会社。後継者である次男の慶二氏が一昨年から同社に戻り、世代交代を進める中、社長の章良氏が大阪産業創造館の“事業承継診断サービス”に申し込まれました。

コンサルタントが面談を行ったところ、後継者への不安もなく、相続等でも現時点で大きな問題になりそうな様子は見られませんでしたが、社長が最も気にされていたのが、今後の会社の方向性でした。60年近い歴史があるものの、近年は国内企業の海外流出により段ボール需要が減少。

また大手企業との価格競争、老朽設備への対応などさまざまな課題が重なっていました。「会社を続けていくには第2の柱となる事業が必要。その事業を息子と一緒に作り上げていきたい」と、ケーキ箱などパッケージ製造の新規事業アイデアも既にお持ちでした。

そこで、コンサルタントが新規事業の戦略づくりのサポートをさせていただくことに。同社には「創建(絶えず革新の気概を持つ)」という社訓があり、これを実現するのが新規事業だと位置づけました。会社や新規事業の強みや課題を抽出し、各課題への対応策を検証していきました。

ここで特筆すべき点は、全体の旗振り役は慶二氏だったことです。今回の取り組みにおける第一段階の目標だった経営革新計画も4月に無事認定を受け、事業をスタート。現在は新事業の拡大に向けて、人材育成など社内強化にも取り組んでおられます。

今ではインターネットで簡単に注文できるパッケージもありますが、顧客の細かなこだわりを実現するには顔を合わせて細かな要望に応えていく必要があります。他社では対応しないような工数をとられる注文にも積極的に挑戦していく。この挑戦こそが社内のモチベーションの向上にも繋がっているそうです。

親子で取り組む新規事業。将来の会社の姿を一緒に描きながら自然と後継者へと主役が交代する。今後の行く末が楽しみな事業承継の事例です。

 

arai
▲大阪産業創造館 事業承継なんでも相談所 荒井 祐己子
経営者対象のセミナー講座や若手経営者のためのビジネススクール「なにわあきんど塾」を担当。
長年耳を傾けてきた経営者の声をもとに同プロジェクトを立ち上げた。

経営者と後継者をサポートする、
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2014年07月09日
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