ものづくり

ピンホール検査やコロナ放電表面処理など高電圧の可能性を多角的に追求

2013.03.10

「ピンホール検査機と言えば信光電気計装」と、プラスチック容器メーカーの間で高い認知度を誇る。高電圧放電を利用して検出する高精度技術は0.5ミクロンという微細な穴でも見逃さず、現在、調味料や飲料、薬品など多彩なパッケージの製造ラインに採用されている。

同社が評価されているのは、その技術力はもとより画像処理を組み合わせたFA機器を提案できるところだ。プラスチックボ
トル本体の汚れをチェックする外観検査や、キャップの定トルク締付セットを組み込んだ装置を提供し、得意先の品質管理・生産工程の省力化に大きく貢献している。

「得意先各社の金型に合わせ、一点一点開発を行っています。特に、国内製品は厳しい品質管理が求められますから、ハイリスクな製品開発に挑戦することもしばしばです」と法貴氏。自らも技術者というだけあって、開発に対する姿勢は極めて貪欲だ。現在は、植物の成長促進など高電圧の特性を用いた多彩な活用法を探り、他業種で役立てることができないかと目下研究・開発を進めている。

さらに、コロナ放電を利用した表面改質処理に取り組んでいる点にも注目したい。スクリーン印刷などの際に素材へのインキの親水性を高め、付着性も向上。従来の処理方法よりもランニングコストが抑えられ、高性能でクリーンな方法として他方面で採用されている。また、帯電・除電の双方の技術を応用して新たな業界への参入を試みる。

「技術向上のためには、利益にこだわらず取り組むことも必要。難しい要望にも応えたいと考えているので、何でも相談してほしいですね」と意欲を燃やす。

 

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「お得意先でのトラブルにすぐに対応できるよう24時間体制を整えています。速やかに現場に駆け付けますので、安心して当社の製品を使っていただきたいですね」。

信光電気計装株式会社

代表取締役社長

法貴 雅章氏

http://www.sinko-denki.co.jp/

設立/1959年 従業員数/32名 資本金/3,000万円