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【あぁ、麗しのファミリービジネス】Vol.7 後継者不在は「継がせる側」の問題!?

 大阪企業の後継者不在率は実に全国ワースト5位。ますます深刻になっています。私は大学で、「親が経営者」という学生、つまり将来家業を継ぐかもしれない学生を対象に、事業承継をテーマにした授業をやってるんですが、多くの後継者予備軍の若者と接していて、ある結論に至りました。

 世の経営者の皆さん、思い切って言いますね。「後継者不在は、圧倒的に『継がせる側』に原因がある」。

 実は子どもは家業のことを知る機会を探しています。実際、多くの学生が「家業について親と話をしてみたいけどキッカケがない」「継ぐべきか思い切って親に聞いてみたら、好きな道に進んだらいいとあっさりいわれた」と、親とじっくり話をする機会がないことを訴えてきます。

 彼らは「親の会社」のことが気になっているのに知る機会がない。昔のように家と会社が隣接していて、経営者として働く親の姿を見ることもあまりない。ましてや厳しい経営環境が続き、「子どもに同じ苦労をさせたくない。プレッシャーを与えたくない」と親が遠慮して話題にしない。

 でも!話をしてあげてください。別に「継ぐ/継がない」なんて重たい話を改まってする必要なんてないんです。今日会社でどんなことがあったか、経営者として会社をどうしていきたいか…普段から会社の話を親子で自然にするだけでいい。彼らが自分自身で覚悟を決めるには情報が必要なのです。

 かくいう私の実家も、最近弟が家業を継ぎましたが、後を継ぐかどうかの話し合いを父と始めるまで10年以上かかった典型的な「向き合わない親子」でした。挙句の果てに、「もう少し早く決めてくれてたらもっといい状態にしといたったのに」と父が言い出したり(笑)。

 早いうちから後継者が決まっていることは会社としての対外的な信用にもつながります。でもそれ以上に、経営者にとってバトンを渡す相手がいるのといないとでは、「今」の頑張り方って違うと思いませんか?それが愛する自分の子どもであればなおさら。「子どもに渡す時までに会社をいい状態にしておこう」と思う気持ちが原動力になる。
…ということで、今晩から早速、お子さんと会社の話をしてみてくださいね(笑)。

yamano

2013年07月08日
大阪産業創造館
山野 千枝

本紙「Bplatz press」編集長。数多くの中小企業を取材する中で、家業を受け継ぎ事業を展開する経営者の生き様に美学を感じる一方、昨今の後継者不在問題を憂いて「ファミリービジネスの事業承継」をテーマに、現役の後継社長とともに関西学院大学、甲南大学で教鞭をとる。実家も四代続くファミリービジネス。

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