親子二人三脚で開発した初めての自社製品
平野区にあるプラスチック容器の製造・加工を行う株式会社ヨネプラ。
石鹸ケースや化粧品容器など、私たちが日々使っている製品をOEMで製造してきましたが、会長の熱い想いから、初めての自社商品の開発がスタートしました。
石鹸ケースに対する不満で多いのが、水が溜まって「ヌルヌルする」「石鹸が溶ける」ということ。そこで会長が長年温めてきた「水が溜まらないケース」のアイデアを試してみることに。まず、厚紙をハサミで切ったプロトタイプを作り、実際に使用しながらテストと改良を繰り返しました。
その結果、横から見ると波型で、かつ底の部分も山なりになっていることで、両サイドから水が切れる形状ができあがりました。
とは言え、開発した「製品」を売れる「商品」として売っていくのはまた一苦労。そこで、当館のモニターイベントに出展し、OLや主婦の声を価格設定や色展開の参考にしました。さらに「溶けるともったいない!」高価な石鹸用という商品コンセプトも固め、「nami-b(ナミ・ビー)」という商品名で発売。
3代目である米田社長を中心に、「会長の想いに応えたい」と、慣れない営業活動に取り組まれています。その甲斐があって、大手化粧品メーカーの石鹸とセットで販売されたり、金融機関のノベルティとして採用されるなど、少しずつ販路が広がってきています。
OEM製造企業が進んだ新たな一歩。一足飛びにはいきませんが、この取り組みは数年後の新しい柱につながるはずです。
▲水切れしやすい形状は特許申請中。
【筆者profile】
大阪産業創造館
大阪発☆ヒット商品開発サポート女子部 部長 トクナカ エミ
http://www.sansokan.jp/product/
「いいモノ」が「売れる商品」になってほしい、その想いを胸に、商品づくりに情熱を燃やす人々を女子力全開で熱く応援します!