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日本の業歴100年以上の長寿企業は26000社超。ヨーロッパ全体で6000社ともいわれており、日本は世界に誇る長寿企業大国です。先日、企業の存続力をテーマに、日本と韓国の中小製造業経営者による「日韓中小企業経営者座談会」を行いました。産業構造が似ている両国ですが、事業承継に関する考え方はまったく違います。95%が親族で承継する同族経営の日本と違い、韓国ではM&Aで他社に売却するのが一般的です。座談会でも、日本の経営者からは、「親父が苦労して育てた工場を自分の代でつぶすわけにはいかない」「会社を守り抜いてくれる次の代にバトンを渡すことが最大の使命」というコメントに韓国の経営者の皆さんが驚いていたのが印象的でした。とはいえ、日本でも最近は後継者候補が不在という中小企業が増加傾向で、欧米型のM&Aの事例も増えつつあります。確かに、事業や会社を他社に売却することで、一時的には技術は引き継がれるかもしれません。でも、その技術を進化させていこう、守り抜いていこうという人間の「意志」を引き継いでいくのは親族だからこそできることなのかもしれません。「10年後に存在しないかもしれない会社から機械や部品は買えない。うちなんか50年前に納品した装置のメンテナンスで今もお客さんから呼ばれる」。産業機器メーカーのW氏の言葉に、製造業において企業の存続力は圧倒的な強みであることを再認識しました。個人保証や事業承継に関する贈与税・相続税など、事業承継に関する課題は日本も山積みです。でも家族の事業を承継していこうとする後継者の覚悟を国として後押ししていくことは、技本紙「Bplatzpress」編集長。数多くの中小企業を取材する中で、家業を受け継ぎ、事業を展開する経営者の生き様に美学を感じる一方、昨今の後継者不在問題を憂いて「ファミリービジネスの事業承継」をテーマに現役の後継社長とともに関西学院大学、甲南大学で教鞭をとる。実家も四代続くファミリービジネス。大阪産業創造館山野千枝ゆる?く連載Vol.8▲日韓中小企業経営者座談会の様子。URLhttp://bplatz.sansokan.jp/archives/1365術立国日本の製造業の未来にとってきわめて重要なことではないでしょうか。筆者Profile費用1,000場所大阪産業創造館6F会議室AB円※交流会に参加する方は別途実費要対象・将来会社を継ぐ可能性がある方・会社を継いで2年程度の若手後継者の方事業承継に関するサービスの詳細は通信販売の総合商社を主軸に展開する(株)友和商会。2代目社長の佐分利氏は、商社事業でアジア圏を中心に仕入れルート拡大を進め業績を伸ばす一方で、就任前にスタートさせたネット通販事業も安定して軌道にのせる。さらに先代の父との共通の夢であった飲食業への参入・海外展開も実現し、同社のフィールドを広げてきた。一見、順調に見える世代交代の裏側には先代との意見の食い違いによる葛藤、突然訪れた事業承継への不安があったという。佐分利氏は、何を考え、どのようにして悩みを乗り越えてきたのか?その経験を振り返りながら、後継社長としての想いとこれからを語る。講師:株式会社友和商会代表取締役佐分利和宏氏事業承継というと株式・資産の相続に目がいきがちだが、経営、すなわち「社長になる」という点で見ると、ほとんどの後継者は、幹部・社員という“人”に関する悩みを抱えている。しかし、後継者自身に理想があっても、それが先代の教えと少しでも異なるのであれば、幹部・社員がとまどいを感じるのは当然のこと。「幹部・社員との差が縮まらない後継者には陥りやすい3つのパターンがある」と、多くの中小企業で後継社長をサポートしてきた志水氏は語る。では、後継者らしい体制をつくっていくにはどうすればいいのか?志水氏の培ってきたノウハウと事例から、後継者に求められる「ぶれないリーダーシップ」を探っていく。講師:株式会社新経営サービス志水克行氏後継者の個性を活かす次世代体制のつくり方日時11月19日(火)18:30?20:30【若手後継者のための勉強会】セミナー未知の世界へ飛び込み会社の未来を広げる2代目社長の挑戦(仮)日時12月17日(火)18:30?20:30セミナー【若手後継者のための勉強会】10