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大阪産業創造館ビジネスチャンス倍増プロジェクト事務局TEL06-6264-9898詳細はこちら?http://www.sansokan.jp/mono/bcbp/独自の技術・戦略を持つオンリーワン企業を紹介!業界を進化させる新トピックスを紹介「技術は体で覚えることが大切。最後まで製品を見届けるアフターフォロー体制により、長期にわたって安心してお使いいただけます」。会社DATA設立/1926年従業員数/10名http://www.eonet.ne.jp/~haradaiw/大手企業の技術者として経験を積んだマッチングナビゲーターが、独自技術を持つ企業を訪問し、技術的な課題や販路開拓に関する悩みの解決を助ける『ビジネスチャンス倍増プロジェクト』。このプロジェクトで出会ったオンリーワン企業を紹介!?1926年に創業し、全自動型をはじめ、手動式、空圧バイス自動開閉式、油圧半自動式などの各種ねじ切盤を製造してきた。取引先は国内に約200社で、主に建築土台の基礎ボルトの加工機を手掛ける。特殊な機械なためすべて受注生産の形をとる。小径から大径まで用途に合わせて設計製作。とりわけ注目されるのが、橋梁分野である。瀬戸大橋の架橋工事でボルトのねじ切りに活用された「ランジス型ロータリー捻子切盤」HK-10型は、一度に2.5メートルのねじを6センチ間隔で加工できるもので、作業スピードの向上にも貢献した。勤続30年超の熟練工たちが揃い、製造現場の全員がメンテナンスまでを請け負う徹底したものづくりの姿勢も、高い評価を受けるゆえんだ。「早急な修理の依頼にも、段取りをつけながらすべてフォローしています。当社の製品は30年、40年とお使いいただけるものばかり。設計した自分がしっかり面倒を見させていただけるのが、町工場の強みです」。現在は耐震需要が増えていることもあり、大手ワイヤーメーカーなどに出向いてメンテナンス技術の指導にもあたっている。需要の絶対数の減少で同業者が廃れる中、長年にわたってねじ切盤製造をリードしてきたという自負もある。建築業界では切削ねじではなく転造ねじが主流となってきており、今後は従来品をアレンジした転造ねじ加工機へとシフトしていくという。また、大手鉄鋼会社を通して、海外からも同社の優れた技術の引き合いが来ている。豊かな経験値から生まれる技術で時代に対応しつつ、確かな製品を送り出していく。原田工業所代表者原田兵次郎氏?同社のねじ切盤は公共投資などの大規模な建築現場で活用されることが多い。40社ほどの協力会社から納品された部品を組み立て、ねじ切り用ダイヘッドを搭載する。ねじ切盤製造で80年の歴史設計からメンテナンスまで対応vol.1174月に開業した「グランフロント大阪・ナレッジキャピタル」。ここに、従来の植物栽培の常識を覆す野菜工場が登場した。開発したのは、植物育成装置を手がけるハイトカルチャ。世界18ヶ国で特許を取得している「セラミック栽培」を導入した野菜工場で、太陽も土もない室内で栽培した無農薬野菜は併設フレンチレストラン「旬しゅんこくしゅんさい穀旬菜」(ロート製薬運営)の食材として利用されている。「必要なのはセラミック(陶磁器)のみ。あとは水と養分があれば野菜を育てられます」。そう久世氏が説明するように、原理はシンプル。植物の根がセラミックの表面に張り付き、セラミック内に浸透した水分を吸い上げて育つ。従来の野菜工場(水耕栽培)はレタスなどの葉菜の生産が中心だが、セラミック栽培は個別の栽培ケースで育てるため、季節を問わず、多品種の無農薬野菜を計画的に栽培できる。さらに植物の根に適度なストレスを与えることで、水耕栽培では得られない野菜本来の食味や栄養素を引き出せる。開発のきっかけは、セラミックを研究している京都大学の教授との出会いだ。産学連携で研究を進めていく中でセラミックと植物の相性がいいことが分かり「事業化できる」と確信した。当初、商品化したものの「どこに売っていいかわからなかった」。苦戦を強いられるが、観葉植物としてロフトや東急ハンズなどの大手流通に導入されたのを機に少しずつ販路が拡がった。しかし「まだ一般の方に知られていないのが現状です、今の課題はセラミック栽培そのものの認知を高め、新しい市場をつくりだすこと」と久世氏。現在、JAXA・東京大学と共同で宇宙空間での栽培実験を進めるなど新しい分野での用途を開拓中だ。セラミック栽培から生まれる新たな可能性ハイトカルチャ株式会社セラミック事業部営業・商品企画室室長久世雄生氏http://www.phytoculture.co.jp/会社DATA設立/1996年資本金/30,900万円従業員数/20名事業内容/樹木・植物の生育に関する装置の企画・開発・販売を行う。セラミック栽培装置のほか、野生動物の食害防止などに活用する「ヘキサチューブ」、屋上・壁面緑化システム装置なども手がける。新商品開発編?「グランフロント大阪・ナレッジキャピタル」に導入された都会型農園。栽培用セラミック・栽培ケース・棚・蛍光灯で野菜工場がスタートできる。▲虫がつきにくいというメリットを活かし、観葉植物として歯医者などの病院にも導入されている。▼レタスやほうれん草などの葉菜だけでなく、大根、人参などの根菜、トマト、枝豆などの果菜まで多品種栽培が可能。10Bplatzpressvol.149