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大阪産業創造館ビジネスチャンス倍増プロジェクト事務局TEL06-6264-9898詳細はこちら?http://www.sansokan.jp/mono/bcbp/独自の技術・戦略を持つオンリーワン企業を紹介!業界を進化させる新トピックスを紹介「研究者から引き継いだデータレシピは、まだまだあります。今後は、先人が大切にしてきた柿渋の伝統を守り、世界にこの技術を広めていきたいですね」。会社DATA設立/2003年資本金/1,000万円従業員数/3名http://www.tanning.jp/大手企業の技術者として経験を積んだマッチングナビゲーターが、独自技術を持つ企業を訪問し、技術的な課題や販路開拓に関する悩みの解決を助ける『ビジネスチャンス倍増プロジェクト』。このプロジェクトで出会ったオンリーワン企業を紹介!?青い実の渋柿を約2年発酵させて生成する柿渋のエキス。同社ではそこに含まれている「柿タンニン」の成分に特化した研究・製品開発を手掛けている。「柿渋は日本酒を造るのと同じで、原料の産地や気候等によってその出来栄えは異なってきます」と代表者の上田氏。近畿では、奈良県や和歌山県が生産地として有名だが、発酵中は強烈な臭いを発するので人里離れた山間部で製造されているという。平安時代の文献にも登場する柿渋だが、盛んに使われ始めたのは江戸時代。防腐剤や消臭剤、さらに薬としても重宝されていた。化学品が存在しなかった当時、柿渋に秘められたこのような優れた効果・効能が知られ、広く活用されていたというから驚きだ。現在は化学合成による人工タンニンが主流となっており、様々な製品や分野で利用されているが、「天然の柿渋はまるでパワーが違います」と同氏。特に、柿渋の消臭効果は絶大だ。一般的な消臭剤は臭いをマスキング(包み込む)する仕組みだが、柿渋の天然成分は臭いを分子レベルで“分解”していくので、あらゆる物質に対して効果を発揮する。一方で成分の沈殿や紫外線による変色、無機物との相性が悪いなど、天然成分を扱うがゆえの悩みもある。そういった場合、活性炭と組み合わせるなどの方法で、弱点を補い製品化につなげている。日本の柿渋研究における第一人者と古くから製品開発を行ってきたこともあり、柿渋のあらゆるポテンシャルを把握・熟知しており、ノウハウのストック量は国内屈指と言える。消臭剤、化粧品、美容アイテム、健康食品に加え、化学工業分野からの依頼にも対応が可能。先頃、“柿渋を使って花粉の不活性化を実現する”という特許を申請するなど、新分野への取り組みも意欲的だ。株式会社タンニング専務取締役岩崎基造氏?豊富な研究データ・技術ノウハウを活用し、消臭剤、化粧品、健康食品、日用雑貨などオリジナル製品のOEM供給にも多数実績がある。天然成分「柿タンニン」の消臭効果に着目vol.116つばの部分にLEDライトを装着した帽子「TテルボERUBO」は、ひょんなきっかけで生まれた。本業は米国塗料メーカーの代理店。取引先の要望に応えるべく中国に工場を設け、塗料業界向けに帽子やシャツなどの販促品の生産も手がけてきた。ある時、取引先から「LEDライトがついた帽子を製造してほしい」と設計図を渡された。素材もデザインも指示通り忠実に作ったが「見るからに安っぽく、不細工な仕上がり。自分なら欲しいと思わない出来だった」と雨皿氏は苦笑する。その頃リーマンショックが襲い販促品事業の売上げが激減する。落ち込みを埋める新しい事業を考えた時思い出したのがその帽子。「どうせならデザイン、生地、縫製にとことんこだわった商品に仕上げてみよう」と「TERUBO」を完成させた。毎年出展しているDIYショーに陳列したところ一般来場者による人気投票で1位を獲得。メディアに取り上げられ、大きな反響を呼んだことで、大手スポーツメーカーからOEMの依頼が舞い込んだ。さっそく自信満々にサンプルを手渡したが「この程度の品質で、うちのブランドをつけて売れない」と罵声を浴びた。その日以降、担当者のもとへ日参し、頭を下げながら生地、縫製のノウハウを教わった。中国工場に飛び、現場の担当者と喧嘩しながら完成したサンプルに「これならどこへ出しても恥ずかしくない」と今度はお墨付きを得た。品質を格段に向上させた「TERUBO」はOEMを中心に約2年で累計7万個を売るヒット商品に化けた。現在、夜間の作業用や暗闇での視認性を高めるためヘルメットやスポーツウエアにLEDライトを装着したいという依頼が相次いでおり、アイテム数をどんどんと増やしている。“低級品”を磨きあげてヒット商品に有限会社エーエムエンジニアリング営業雨皿貫氏http://www.am-engi.co.jp/会社DATA設立/1995年資本金/1,000万円従業員数/6名業務内容/米レッドデビル社日本総輸入元として塗料を販売。このほか中国の自社工場で塗料色見本帳、販促用商品の企画・製作・販売を行っている。新商品開発編?▲帽子のツバに7個の高輝度LEDライトを内蔵。両手が使えるため暗闇での作業にも適している。10Bplatzpressvol.148