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大阪産業創造館1412012.10大阪市の中小企業情報紙時代を生き抜く社長の生命力?疾風に勁けいそう草を知る?全品280円均一。インパクトのある商品力で、全国に293店舗(2012年8月末現在)の焼鳥屋をチェーン展開する株式会社鳥貴族。27年前に一軒の焼鳥屋を開業して以来、大倉氏の信念は一貫している。「消費者の立場で感動することを追求する」。均一価格業態のパイオニアとして、若い世代を中心に圧倒的な支持を誇る。しかし、これまでの道のりは決して平坦ではなかった。「経営者は心に消しゴムを持っておかなければいけない。悪いことは寝たら忘れてしまうくらいじゃないと経営者なんてやってられない。最後は自分を信じられるかどうか。信じられたら諦めない」。穏やかな語り口から伝わってくるのは静かなる情熱。「せっかく生まれたからには世の中に影響を与えたい」。1985年、その想いは25歳の若者を突き動かし、飲食ビジネスで身を立てる決意をする。(P02へ続く)株式会社鳥貴族代表取締役大倉忠司氏「疾風に勁草を知る」…強い風雪に耐え、根を張って生き抜く雑草のように、厳しい試練に遭って初めてその人の奥底に秘める意志や信念の強さがわかるという中国のことわざだ。企業経営は順風満帆なときばかりではない。これからも続くであろう「不確実な時代」。経営者である以上、窮地は何度も訪れる。荒波に立ち向かうときこそ、経営者の胆力が試される。