≪講演録≫脱下請け!ものづくり企業のクラウドファンディング活用術
知っておきたいクラウドファンディング成功のポイント
クラウドファンディングを成功させるためには、「支援者にお返しするものに、お得感や限定感がある」ことが大事です。例えば名刺入れなら、makuake限定カラーや限定モデルをつくる。そうすることで、カラーバリエーションのテストマーケティングも可能になります。
プロジェクトを立ち上げるときに必要なページは、マニュアルを見れば簡単につくれますが、「写真や文章、コンテンツの順番は重要」で、我々もアドバイスをさせていただき、情報をブラッシュアップした状態で入稿していただきます。
成功したプロジェクトを分析すると、プロジェクト公開から24時間以内に目標金額の約30%を達成しています。達成するためには、「公開する前の準備が必要」で、こういう商品をつくろうと思っていることをSNSで知らせたり、チラシをつくるなど地道な準備や努力が実は大切です。
プロジェクトは役割分担をしたほうがスムーズに進むので、「2人以上のチームをつくる」のがお勧め。商品企画、プロモーション、ページづくり、発送作業などを全部一人で行うことはかなり力がいります (笑)。
支援者からのお金が集まれば商品がつくれるのかという実現性は必須。売れそうか、おもしろいかは、ユーザーや市場が判断することですが、ものづくりの場合は、動作確認ができる試作品ができているかも重要になりますね。
▲株式会社サイバーエージェント・クラウドファンディング 関西支社長 菊地 凌輔 氏
(取材・文/花谷知子)
≪セミナー担当 志岐の編集後記≫
セミナー開催からわずか2ヶ月後、参加した企業が「Makuake」にて、実際にプロジェクトをスタートさせたという報告を2件いただきました。
【財布の中をスッキリ収納! “極薄”革製のカードホルダー「PLUCA 12」】
https://www.makuake.com/project/pluca/
【ネイルシールがチップに変身する!新感覚ネイル「2wayNail」を試してみよう!】
https://www.makuake.com/project/2waynail/
2件ともに、セミナーの内容を踏まえてコンセプトをしっかり作り込み、十分な準備をしてスタートしました。
その効果もあり、「PLUCA12」はプロジェクト投稿から2日目で目標額の資金調達を達成。「2wayNail」もメディアからの問い合わせが届いているとのこと。
ともに中小ものづくり企業が新しい挑戦に踏み切れたということで、意義のあるセミナーとなりました。(大阪産業創造館 ものづくり支援チーム プランナー 志岐 遼介)