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1/1000mgの違いで勝負 鏡のように美しい精密研磨の分銅

医薬、食品などの分野で使われる産業用分銅。質量誤差で分けられる製品クラスは国際規格によるランク付けで決まり、同社で製造している最上位クラスはE2級の分銅。軽い分銅ほど認められる誤差の範囲も小さくなり、重さ1mgのものはわずか±0.006mgの範囲でなければE2級に値しない。しかし、社内では、その半分以下に抑える独自基準を設定しているというから驚きだ。

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製造のポイントは、手作業で行われる精密研磨だ。世界基準となる分銅と重さを比較しながら、円筒形のステンレスの表面がたわまないよう研磨することの繰り返し。磨くというより“こする”に近い作業だ。さらに摩擦すると熱で膨張するため、浮力で軽くなることを見越した上で研磨を続けなくてはならない。なめらかに磨き上げることで、質量変化の原因となる汚れが付きにくくなり、見栄えもアップする。

「研磨技術で一人前になるには約10年かかりますね。誤差を最小限にとどめているので、大量納品時やリピートされた方にも、製品ごとの差がゼロに近いと評価をいただいています」と村上氏は胸を張る。環境条件による影響を避けるため、温度、湿度、大気圧を一定の範囲にした専用ルームで保管するなど、品質管理体制も万全だ。

近年注力するもうひとつの事業が、質量校正サービス。クライアントが所有する分銅や天秤を正確に測り、国際承認の証明書を付けるというもの。競合他社は多いが、同社のような分銅メーカーが手掛ける例は少なく、調整まで対応できることで信頼を得ている。「質量計測は工業生産において欠かせない作業です。精度の高い計量機器の提供を通じて、エンドユーザーの生産活動を支えていきます」。

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▲JISマーク付のステンレス製分銅。2009年10月、新JISマーク表示制度における『JIS B7609:2008』の認証を国内で初めて取得した。

2013年09月10日
株式会社村上衡器製作所
代表取締役  
村上 昇氏

設立/1948年 従業員数/33名 資本金/1,000万円 事業内容/はかり製造、分銅製造、質量校正サービスが事業の3本柱。「愚直に地道な作業を続けて規格を遵守。機械加工できない手作業に自信があります」。

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